2006 Fiscal Year Annual Research Report
ポインター方式による新しい分子模型教材の普及と自然体験学習への応用
Project/Area Number |
17011030
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤井 豊 福井大学, 医学部, 助教授 (80211522)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺原 雅浩 福井大学, 教育地域科学部, 助教授 (70304201)
|
Keywords | 分子模型 / 理科 / 化学 / 教育 / 教材 / 教育プログラム |
Research Abstract |
[研究概要と意義]ポインター方式による分子模型教材(特許3757283)と教育現場への導入 ポインターとは,原子として用いる発泡スチロール球に化学結合の位置を設定するため開発された定規である。ポインターには,原子球の大きさに応じsp3,sp2-d2sp3混成軌道など様々な結合角および結合数に対応したものがある。事実上,あらゆる分子結晶模型の製作が亘能である。化学結合の接ぎ手には楊枝を用い,ボールスティックあるいはボール充填モデルに対応する。分子模型は,理科とりわけ化学教育に於いて,その立体構造をリアル3Dで体感できる唯一の教材である。しかし,教育現場での活用は進んでいない。分子模型教材が抱える問題を見極め,解決する方策を立て,広く活用される理科教材とするため以下の研究開発と普及実践活動を行った。 [研究開発の内容と実践]中高理科化学教育要項に則した学習キットの開発と普及 1.中学校理科第一分野の授業の中で即戦力として使用できる「化学反応学習キット」を新開発した。この教材の評価を兼ねて中学校教員を対象としたSPP教員研修事業を実施した。この研修の成果として,参加教員数名による研究授業が独自に実施された。参加教員からは高い評価が得られた。 2.高校化学教材として、金属結晶、食塩などイオン結晶のキットを開発し、SSHで実践研究授業が行われた。実施担当教諭からは、一応の評価をもらいながらも、製作時間短縮という課題が残された。製作手順の簡素化と見やすく理解しやすい組み立て手順書の整備を今後の研究開発で行いたい。 [今後の展望]新教育プログラムの開発 今後の新世紀型分子模型教材を目指した新しい展開を図るため、中高学習指導要項に則したポインター方式教材開発のみならず、それらを授業に取り入れた新しい授業プログラムの開発を進め、理科化学教育の改善を目指したい。
|