2005 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術における問題解決事例を基盤とした事例外挿法による教材開発とその評価
Project/Area Number |
17011033
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
益子 典文 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 助教授 (10219321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 綾子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50291498)
牛山 幸彦 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 助教授 (20213415)
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Keywords | 事例外挿法 / 科学的概念 / 理科教育 / 技術化教育 / 教材開発 / デジタルコンテンツ |
Research Abstract |
より効果的な学習コンテンツ開発にあたり,次のように研究を進めた。 (1)中学校技術「計測と制御」(プログラミングによる計測制御メカニズム) 事例外挿法により,中学校技術科「計測と制御」の教材開発および試行を行った。事例選択にあたっては,事前にアンケート調査を実施し,「電子炊飯器(センサーによる計測とマイコンによる制御機能の理解)」「からくり人形(センサーのない環境下での制御)」「ロボット開発(姿勢の制御のためのセンサーの工夫)」の事例から構成した。3時間配当の授業を行った結果,技術科と社会生活との関連性に関する項目群について向上が見られ,事例外挿法による技術科の教材開発の効果がある程度認められたと考えられる。 (2)中学校理科教師へのインタビュー調査 事例外挿法による授業を実施した教師に対しインタビュー調査を行ったところ,理科学習の現状として次のような課題があることが指摘された。 「身近さ」の認識のズレ:理科教科書で扱われている事例(例えば慣性の法則のだるま落とし)は生徒にとって身近なものではなく,現在の中学生にとってはスペースシャトルや人工衛星が「身近」な話題であること。 「信用」できる知識:自分にとって理科の授業でのみ意味のある話題で学習することにより,中学生は理科の学習内容を「信用」しなくなっている。科学的概念を学習する際に,「身近」で「信用」できる科学技術との関連を深く学ぶことで,理科で学ぶ知識が「信用」できる知識であると納得できることは,意味があること。 これらの指標をもとに,事例外挿法教材の効果を検証する。 (3)事例外挿法の効果の検証 中学校理科「運動」について,上記の指標をもとに評価授業を実施した。この結果をもとに,学習モデルの構築を試みている。
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Research Products
(2 results)