2006 Fiscal Year Annual Research Report
電子レンジ・携帯電話にみる電磁波体験型科学創造性育成法の開発
Project/Area Number |
17011057
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
藤田 寛治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10038086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 康徳 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (50233169)
三沢 達也 佐賀大学, 理工学部, 助手 (70346873)
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Keywords | 携帯電話 / 電磁波 / 電気を通すもの / 電気を通さないもの / 科学教材 / 生徒目線の教材 / 事前調査 / 創造性育成 |
Research Abstract |
平成18年度では、携帯電話を使った通信実験の指導方法や教材開発を行った。平成17年度と同様に、県内の小学校6年生に対して、携帯電話に関する事前調査を行った。その結果を踏まえて、携帯電話を「電気を通すもの」、「通さないもの」で包むと、通話できるかどうかの実験を行った。 (a)「土鍋、金属の鍋のどちらが電話は通じるでしょうか。」の問いに対して、約80%が「金属鍋だけが通じる」と答えた。実験で通じたのは、「土鍋」だけであったので、生徒のほとんどの予想を覆す結果となった。その結果を踏まえて、生徒が考えた「土鍋だけ通じる理由」として、「金属が電波を通さなかったから。」、「金属は電波を反射して通じなかった。土鍋は電波を反射するものがなかった。」などの回答であった。 (b)「携帯電話は、「紙のお皿と紙のお椀」、「アルミホイルをはった紙のお皿とお椀」、「アルミホイルをはった紙のお皿と金網ザル」の組み合わせで通じるものはどれか」の質問に対して、生徒の予想は、それぞれとも3分の1ずつ意見が分かれた。実験では「紙のお皿と紙のお椀」であった。その理由として、「紙はうすいから。」、「アルミは電波をはねかいすから。」などの回答が生徒から得られた (c)「水の中、食塩水の中では通じるでしょうか?」の問いに対して、生徒の予想では、70%が「水は通じる」と回答した。実験結果では「水だけ」であった。生徒が考えたその理由として、「食塩水は、食塩が電波を邪魔する。」、「水が電気を通すから。」、「食塩水は電気を通すから。」の意見があった。 この実験の感想として、「電話が通じるのは電気を通さないものであることがわかった。」「今日の実験は、授業とは思えないくらいワクワクしました。」、「思っていることが反対だったのがビックリしました。」などが寄せられた。よって、本教材を通じて、小学生高学年に対して電磁波に関する興味を持たせることができた。
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Research Products
(3 results)