2005 Fiscal Year Annual Research Report
アニメーション教材を活用した生命科学教育支援と脳・神経科学の接点
Project/Area Number |
17011066
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
渡辺 淳 関西医科大学, 医学部, 助教授 (40148557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 久夫 関西医科大学, 医学部, 教授 (00142373)
片岡 洋祐 大阪市立大学, 医学部, 講師 (40291033)
灰田 宗孝 東海大学, 医学部, 教授 (20208408)
原 臣司 藤田保健衛生大学短期大学, 教授 (90269671)
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Keywords | 科学教育 / 生体生命情報学 / 神経科学 / 脳・神経 / ネットワーク |
Research Abstract |
平成17年度は、作業(学習)時および疲労時における脳機能制御機構に関する研究およびその成果を反映した脳・神経科学に関する教材作成とインターネット公開(研究計画調書記載の事業)に加えて、脳機能イメージングを種々の教材評価に利用するための実現可能性と方策を検討した。 脳機能制御機構に関しては、疲労モデル系動物の脳機能状態を陽電子放射イメージング(PET)による描画と分子・細胞レベルの解析を組み合わせて調べ、疲労がノンレム睡眠により回復する過程の分子機構の概要を明らかにした。また、その過程で、従来から知られていたシナプス可塑性による修復に加えて神経細胞再生が複合した脳機能修復機構の存在を見出し、脳機能修復への新たなアプローチの可能性を提示した。さらに、ヒト脳について脳機能イメージングによる学習と疲労との関係解析を開始し、現在、前頭前野眼窩上部が重要な役割を果たしている可能性を示唆するデータが得られつつある。 脳・神経科学に関する教材作成とインターネット公開については、シナプスにおける神経刺激伝達機構についての画像・アニメーション教材(仮公開中)および神経系の発生の機構についての画像・アニメーション教材(画像は完了、現在アニメーション化中)を作成した。さらに、上記研究の知見にもとづいた脳内機能局在の変化に関するPET画像や細胞レベルの実験画像をアニメーションと組み合わせたマルチメディア教材の作成にも着手した。加えて、生命科学画像・アニメーション教材のインターネット公開と、リソースのネットワークを介した共有化を実施中である。 また、神経科学(脳科学)の知見を、どうやって教育に結び付けるか?を主題として、教材の有効性判定への神経科学的手法(特に脳機能イメージング)の特性を第2回ジョイント研究会「教育と脳科学の出会い」(12/11 仙台)等で紹介し、あわせて直近に解決すべき問題点を提示した。
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Research Products
(6 results)