2006 Fiscal Year Annual Research Report
左脳の論理的思考力と右脳の形象的想像力を生かす創造性育成法の開発
Project/Area Number |
17011067
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
王 碩玉 高知工科大学, 工学部, 教授 (90250951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 圭一 京都精華大学, 芸術学部, 教授 (90278507)
河田 耕一 高知工科大学, 工学部, 教授 (90299371)
井上 喜雄 高知工科大学, 工学部, 教授 (50299369)
土谷 武士 北海道工業大学, 工芸部, 教授 (90001172)
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Keywords | 創造性 / 創造力 / 創造性育成法 / 感性 / 想像力 / ソフトブロック / 左脳 / 右脳 |
Research Abstract |
本研究では,創造性育成法を開発することを目的としている.創造力は,右脳の中で経験のない事物や現象を思い描きながら目的を設定する力と,目的を達成するために,左脳の中で論理的な思考により具体的な問題を解決する力からなっていると考え,まず創造力を目的設定力(何を)と問題解決力(如何に)からなる能力と定義した.したがって,創造性育成においては,左脳の論理的な思考能力と右脳の想像力を同時に育てることが必要である.想像力は豊かな感性から生れる.真の感性は物との触れ合いでしか得られない.次に脳科学および認知科学に基づいて,創造性育成を目的とするスパイラルサイクルモデルを提案した.本創造性育成モデルが,実在性と感性と想像性と創造性における内在的な関係を示しているので,創造性育成を行う際に,多種多様な実現法が考えられる.平成18年では,5歳〜7歳の子供を対象として,保護者や先生はその場には居なくても,より安全安心で何時でも何処でも気軽に利用できる創造性育成のツールとして,独自なソフトブロックを開発した.市販された積み木もある程度効果があるが,木や硬質プラスチックで出来ているので,危険を伴うだけではなく,多様性やゲーム性が欠けているので,継続的に実施することが困難である.提案するソフトブロックは,柔らかいシリコンゴムを材質として,中に入れる素材の量により単体ブロックの形状を制御することが可能で,単体の連結により多様な創作ができる.また,低学年の生徒の算数道具としても利用が可能である.5歳〜7歳の子供を対象とする実験により本創造性育成モデルの有効性について確認している.最後に光・トポグラフィー脳測定装置を利用して,問題設定と問題解決の際に,脳の活動状況を定量的に測定した.
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