2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17012009
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濡木 理 The University of Tokyo, 医科学研究所, 教授 (10272460)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石谷 隆一郎 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (90361568)
|
Keywords | がん化 / がん細胞の転移 / 細胞骨格再構築 / 開口放出 / 転写因子 / TGF-βシグナル |
Research Abstract |
がん細胞の転移・浸潤には、低分子量Gタンパク質によって制御される、細胞骨格の再形成、開口放出による細胞膜の供給が必須である。我々は、Rhoにより活性化されてアクチンの重合を触媒するFormin(Daam)のFH_2ドメインの構造を2.8A分解能で決定し、新規のアクチン重合モデルを提唱した。また、開口放出時の膜融合制御に働き、がんとの関連が示唆されてきたRalAに関しては, GST-RalAをbaitとしたアフィニティー精製を行い, RalGAPを新規に発見することに成功した。また, 出芽酵母のRabであるSec4pのGEFであるSec2pのGEFドメインの結晶構造を3.0A分解能で決定し、本タンパク質がトロポミオシンに酷似した新規のGEFドメインを持っことを明らかにした。さらに、Sec2pとSec4pの複合体の結晶構造を2.7A分解能で決定し、GEFによるRabの新規の動的な活性化機構を明らかにした。さらに、TGF-bシグナルの下流で肝細胞の増殖・分化に働き、腫瘍抑制活性を持つヒトのHHM/GCIPタンパク質に関して結晶構造解析を試みた。HHM/GCIPはbHLH型転写因子をDNAおよびSmad2/3から解離させこれを抑制する。当初結晶の分解能は8A程度であったが、精製系を改良し、強力な還元剤を用い、さらに有利のシステインを重原子化合物でブロックすることで、分解能を3.1Aまで飛躍的に改善し、多波長異常分散法により結晶構造を決定した。HHM/GCIPは10本のへリッックスが5本ずつのへリックスバンドル構造を持ち、このN端ドメインとC端ドメインが鋭角にV字型構造を取った新規構造を持っていた。このN端ドメインとC端ドメインをつなぐ部位にHLHがあり、特異的なbHLH転写因子を結合すると考えられる。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] Biochemical Characterization of the Rho GTPase-regulated Actin Assembly by Diaphanous-related Formins, mDial and Daaml, in Platelets2008
Author(s)
T. Higashi, T. Ikeda, R. Shirakawa, H. Kondo, M. Kawato, M. Horiguchi, T. Okuda, K. Okawa, S. Fukai, O. Nureki, T. Kita, H. Horiuchi
-
Journal Title
J. Biol. Chem. 283
Pages: 8746-8755
Peer Reviewed
-
-
-