2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17012026
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
芝 清隆 (財)癌研究会, 癌研究所蛋白創製研究部, 部長 (40196415)
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Keywords | 人工タンパク質 / 信号伝達 / 進化 / 進化分子工学 / モチーフ / 合成生物学 / 構成論的 / アポトーシス |
Research Abstract |
癌の発生・予防に関連の深いアポトーシス信号伝達系に焦点を絞り、ミトコンドリア経路のアポトーシス信号伝達に関わるコンポーネントの多くに保存されているBH1,BH2,BH3,BH4モチーフを組み合わせた人工タンパク質を、MolCraft法(マイクロ遺伝子のタンデム重合法)を用いて創製した。これまで用いてきたMolCraft法では、最大3つまでのモチーフしか、組み合わせ的に重合できなかった。そのため、組み合わせるモチーフの数に制限を受けない、新しい改良MolCraft法を開発した。これは、試験管内で2つのオリゴヌクレオチドが確率的に対合することにより、複数のマイクロ遺伝子を同時に重合する手法である。この新手法を用い、BH1,BH2,BH3,BH4モチーフが組み合わせ的に重合した人工タンパク質ライブラリーを調製した。この中から、アポトーシスを正に誘導するクローンをWT-1アッセイでスクリーニングし、アポトーシスを負に制御するクローンを抗がん剤STS存在下での坑アポトーシス活性測定を利用して探索した。その結果、BH1,BH2,BH3,BH4モチーフが組み合わさった単一のライブラリーの中から、アポトーシスを正に、また負に両方向に制御する人工タンパク質クローンを見つけることができた。このことは、同じBH1,BH2,BH3,BH4モチーフを共有する、天然のアポトーシス信号伝達に関わるコンポーネントが、伝達系の中で、正負どちらの役割を演じていることにも一致し、信号伝達系の進化に関しても示唆に富んだデータを提供する。
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Research Products
(7 results)