2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17013016
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 智 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (50271896)
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Keywords | 発がん / 動物モデル / トランスジェニックマウス / 大Maf群転写因子 / リンパ腫 |
Research Abstract |
1)B細胞特異的にc-Mafを高発現するトランスジェニックマウスの解析 昨年度作製した、高発現のプロモーター/エンハンサー系を用いて、B細胞にc-Mafを高発現するトランスジェニックマウスを解析したところ、頻度は低いものの、形質細胞腫が発症することを再確認した。得られた腫瘍細胞をヌードマウスに移植し、腫瘍であることの確認を行った。 2)e-Myc過剰発現マウスとの交配による発がんの促進の解析 ヒト多発性骨髄腫では、c-Mafの過剰発現とともに、c-Mycの過剰発現が観察されている。c-Mafトランスジェニックマウスとc-Mycトランスジェニックマウスを交配し、骨髄腫発症の頻度が上昇するかどうかを解析した。その結果明らかな発現の上昇は認められなかった。 3)T細胞特異的にc-Mafを過剰発現するトランスジェニックマウスの解析 リンパ腫を発症したマウスより樹立した細胞株を用いて、それらの細胞についてmicro array解析を行うことにより、どの様な遺伝子変化が引き起こされているかを、引き続き網羅的に解析した。いくつかの候補遺伝子を同定した。現在その機能的な解析を行っている。 4)リンパ系腫瘍以外での大Maf群転写因子の発現解析 リンパ系腫瘍以外での大Maf群転写因子が発症に関与しているかを確認するために、他の腫瘍について、発現の解析を行った。その結果、様々な腫瘍組織でMafBの発現が認められ、それらは腫瘍に浸潤しているマクロファージに由来することが明らかとなった。
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