2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17013032
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
白髭 克彦 東京工業大学, バイオ研究基盤支援総合センター, 助教授 (90273854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂東 優篤 東京工業大学, バイオ研究基盤支援総合センター, 助手 (90360627)
BRANZEI Dana 独立行政法人理化学研究所, 遺伝ダイナミクス研究ユニット, 基礎科学特別研究員 (20392102)
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Keywords | 複製異常 / 染色体 / チェックポイント / 複製停止 / 染色体異常 |
Research Abstract |
HU(ヒドロキシウレア)により複製ストレスが誘導されると、あらかじめ複製装置に組み込まれたチェックポイント因子、Mrc1、Tof1、Csm3により複製が停止し、引き続いて複製チェックポイントの活性化が誘導される。いずれのタンパクを欠損しても、HU存在下では実際の複製領域よりも、複製装置が先行し、さらに複製チェックポイントの活性化は誘導されず、損傷チェックポイント因子を介してチェックポイントが活性化される。複製フォークのHU存在下での動態が酷似しているにも関わらず、これら三者の多重欠失株のHUに対する感受性は相加的になる。 我々はMrc1、Tof1、Csm3のフォーク結合の相互依存性及び、これらと相互作用する複製フォークタンパク因子の同定を進めてきた。まず、免疫沈降実験、および、ChIP-chip法による解析の結果、Tof1及び、Csm3の両者がMrc1をフォークに結合させるために必須であることがわかった。逆に、Tof1、Csm3のフォークへの結合にはMrc1は必要としない。従って、Tof1、Csm3の欠失によって引き起こされる複製チェックポィント欠損はMrc1の複製フォークへの結合量に依存していることが示唆される。 さらに、それぞれのタンパクを過剰発現する系(Tof1とCsm3は両者を一度に大量発現)を用い、in vivoで相互作用する因子を検索したところ、Mrc1はMcm4、6、7、10と特異的な相互作用が検出されたのに対し、Tof1-Csm3はMcm2、3、5と特異的に相互作用を示した。Tof1単独、あるいはCsm3単独の大量発現ではこの相互作用は認められない。平行して、これらの相互作用に必要なタンパク領域を明らかにするとともに、昆虫細胞の発現系を用い、精製したMrc1、Tof1、Csm3の相互作用および、活性を検討したところ、Tof1とCsm3には一本鎖DNAへの結合能が認められたが、Mrc1には同等の条件で結合は検出されなかった。これらの結果は我々のin vivoでのChIP-chipの結果をよく説明している。
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Research Products
(1 results)