2005 Fiscal Year Annual Research Report
DNA修復機構の、逆遺伝学的手法(ニワトリ細胞株とメダカ)による機能解析
Project/Area Number |
17013039
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
武田 俊一 京都大学, 医学研究科, 教授 (60188191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 善仁 京都大学, 医学研究科, 助手 (00324616)
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Keywords | 癌 / ゲノム / 細胞・組織 / バイオテクノロジー / 放射線 |
Research Abstract |
DNA修復機構の、逆遺伝学的手法(ニワトリ細胞株とメダカ)による機能解析研究実績の概要: (1)メダカの遺伝子破壊実験系を樹立野生型のオスのメダカ100匹をエチルニトロソウレア(ENU、点変異導入化合物)処理した。そのオスを健康なメスと交配して得られたF1(5760匹)から精子と染色体DNAとを取り、共に半永久的に凍結保存した。F1のDNAを解析し、EMUが1/300Kbの頻度で点変異を導入していることを確認した。これまでにp53,Bloom helicaseなど合計5種類の遺伝子をヌル破壊できた。 (2)p53欠損メダカの表現型解析放射線照射後に、アポプトーシスが大きく遅れ、p21遺伝子の発現誘導がかからなかった。野生型メダカでは6カ月齢まで腫瘍の発生は極めて稀であるのに対し、p53欠損メダカでは3カ月齢までに50匹中2匹でリンパ系の腫瘍が発生した。 (3)ニワトリDT40細胞株を使ったシスプラチンによるDNA損傷の修復機序の解析合計35種類の遺伝子をそれぞれ破壊した株を使って、クロスリンカー化合物に対する感受性を系統的に解析した。その結果、損傷乗り越えポリメラーゼ(Polz)、ファンコニ貧血原因遺伝子、相同組み換えがDNA修復に重要であることが解明できた。 (4)NOのDNA毒性を検出するアッセイ系の樹立野生型DT40細胞に影響を与えないNO濃度で、Polz欠損株は染色体断裂を多発することを見い出した.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Multiple repair pathways mediate tolerance to chemotherapeutic cross-linking agents in vertebrate cells.2005
Author(s)
Nojima K, Hochegger H, Saberi A, Fukushima T, Kikuchi K, Yoshimura M, Orelli B, Bishop DK, Hirano S, Ohzeki M, Ishiai M, Yamamoto K, Takata M, Arakawa H, Buerstedde JM, Yamazoe M, Kawamoto T, Araki K, Takahashi JA, Hashimoto N, Takeda S, Sonoda E
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Journal Title
Cancer Research 65
Pages: 11704-11711