2007 Fiscal Year Annual Research Report
染色体安定性と発がん抑制に関わるファンコニ貧血原因遺伝子群の機能解析
Project/Area Number |
17013083
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高田 穣 Kyoto University, 放射線生物研究センター, 教授 (30281728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北尾 洋之 京都大学, 放射線生物研究センター, 研究員 (30368617)
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Keywords | ファンコニ貧血 / DNA修復 / モノユビキチン化 |
Research Abstract |
ファンコニ貧血(FA)は好発がん性、骨髄不全などを示す遺伝性疾患で、細胞レベルでは、染色体不安定性と、マイトマイシンC(MMC)などのDNAクロスリンカー剤に対する高感受性が特徴的である。これまでに13の原因遺伝子群(FancA/B/C/D1/D2/E/F/G/I/J/L/M/N)が同定されている。FA経路によるDNA修復には、多数の遺伝子産物から構成されるコア複合体により、FANCI/FANCD2複合体がモノユビキチン化されることが必須である。本年度の研究成果を以下にまとめる。 (1)FANCD2コンディショナル細胞とそれをもとにしたダブルノックアウト細胞の作成と解析:FANCD2と他の重要なFA遺伝子との関係をダブルノックアウトによって明らかにするため、FANCD2コンディショナル細胞を作成した。今後、FANCI、FANCLなどとのダブルノックアウト細胞の作成をすすめていく。 (2)Yeast2 hybrid (Y2H)によるFANCIの会合分子の同定と機能解析: ヒトとニワトリのFANCIをベイトにスクリーニングを行った。いくつかの候補分子を同定し、さらにmammaliantwo-hybridで検討をすすめている。 (3)リン酸化FANCIのFANCD2ユビキチン化活性化メカニズムの解析: FANCIのリン酸化ミミック変異体と、FANCD2やE3リガーゼであるコア複合体との会合状態を解析した。FANCD2との会合が低下することがわかったが、現在のところリン酸化によるコア複合体との会合変化は検出されていない。
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Research Products
(9 results)