2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞の増殖と分裂に介在する新規低分子量G蛋白質群の機能解析
Project/Area Number |
17014024
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺谷 圏二 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (30302615)
梶保 博昭 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (70401221)
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Keywords | シグナル伝達 / 生体分子 / 細胞・組織 / 遺伝子 / G蛋白質 / ゲノムプロジェクト / 神経細胞死 / 染色体分離 |
Research Abstract |
Rasに代表される低分子量G蛋白質は、細胞の分化・増殖に加えて小胞輸送、接着・形態形成、核内輸送などの多彩な細胞機能を制御することが明らかにされてきた。しかしながら、既存のファミリーには属さない機能未知の低分子量G蛋白質も数多く残されており、ゲノムプロジェクトの成果を活用してユニークな新規G蛋白質を単離・同定してその機能を解析することは、新しいシグナル伝達系の解明、さらにはG蛋白質の普遍性と多様性の理解に貢献する。本研究では申請者が独自に同定したアティピカルな新規低分子量G蛋白質群が介在するシグナル伝達系について、細胞の増殖と分裂に関わる機構との関連から解析を進め、以下の知見を得た。 1.Di-Ras(Distinct subgroup of Ras-family GTPase)はRasと一次構造上の相同性を有するものの、細胞内で主にGTP型(活性化型)で存在して発現組織が神経に特異的な点でアティピカルであるが、Di-Rasの過剰発現によって、カスペースの活性化を伴う神経細胞死が誘導されることを見出した。2.Gie(novel GTPase indispensable for equal segregation)は、一次構造上既知のG蛋白質とは異なるサブファミリーを形成する点でアティピカルであるが、Gieのノックダウンと同様に、染色体分離が異常となる相互作用因子として、RhoAと結合するNir2を同定し、さらに、GieとRhoAが競合してNir2と結合することを見出した。3.線虫のDi-Rasは神経系に特異的な発現を示し、ノックダウンによって個体の運動能が異常となる表現型を認めた。また、線虫Gieのノックダウンにより、細胞分裂時間の遅延を伴う胚性致死の表現型を認めた。
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Research Products
(7 results)