2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17014058
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
米田 俊之 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 教授 (80142313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 理行 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (60294112)
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Keywords | 癌 / 骨転移 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
1. 骨微小環境と癌細胞との生物学的相互関係を明らかにするために、GFPを遺伝子導入した癌細胞を心穿刺あるいは皮下接種により移植し、蛍光顕微鏡下で骨転移巣の確認後、骨転移巣からセルソーターを用いてGFP陽性である転移癌細胞を分離した。なおGFPの遺伝子導入は、レンチウイルスシステムを用いた。 2. 骨転移巣ならびに皮下接種腫瘍巣からセルソーティングした癌細胞群から、それぞれ全RNAを抽出し、マイクロアレイ解析に供し、遺伝子発現の変動を解析した。その結果、皮下腫瘍部位に比較して、骨転移巣細胞では、TGF-βシグナルの促進が確認された。また、骨転移における重要性が報告されている遺伝子であるCadherin-11、PTHrPならびにCOX-2の発現も上昇していることが確認された。したがって、骨転移部では、TGF-βシグナルがCadherin-11、PTHrPならびにCOX-2の発現に関与している可能性が示唆された。 3. 骨転移巣において高発現が認められた複数の候補遺伝子についてさらに詳細な検討を行い、骨微小環境により誘導される骨転移調節因子として足場タンパク質HEFI、転写因子Dec1、接着因子Pcdhb10を同定した。 4. 上記の遺伝子群と骨転移との相互関連を検討するために、骨転移を強力に抑制するビスフォスフォネート製剤を投与し、これら遺伝子の発現への影響を検討した。その結果、ビスフォスフォネート製剤によりこれら遺伝子の発現が抑制されることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)