2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17014063
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡村 均 神戸大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60158813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増渕 悟 神戸大学, 大学院医学系研究科, 助手 (80362771)
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Keywords | 発癌剤 / アポトーシス / 副腎 / 肝臓 / マウス |
Research Abstract |
1)発癌の日内変動の実験 DEN(diethylnitrosamine, N-Nitrosodiethylamine)は代謝活性化が必要である発癌剤であるが、飲水投与ではマウスでもラットでも肝に発がんさせることができる。一回投与による発がん実験では、DENでもマウスでは10日齢時(肝細胞の増殖が旺盛)または部分肝切除術後に投与する。肝切除後、体内時計の朝の時刻と夜の時刻に、DEN(5mg,10mg,20mg)を一回投与し、時間特異的な発癌率を検索する。現在、半年以上肝がんまたは腺腫ができるまで経過観察中。また、より半減期が短く(3時間)、direct carcinogen(代謝されなくてもそれ自体が発がん物質)で、DNAにメチル化をもたらす発癌剤であるN-methyl-N-nitrosourea(MNU)の1回投与でも、発癌作用を確認中である。 2)アポトーシスのビジュアル化と時計による制御機構の解明 アポトーシスイニシエーターカスパーゼであるカスパーゼ9を活性化するApaf-1のプロモーターを利用する。P53で誘導されるApaf-1はシトクロムCとATPをリガンドとする細胞内デスレセプターとも考えられる。このApaf-1プロモーターにルシフェラーゼをつけたトランスジェニックマウスを作成し、その発現を確認した。 3)時計遺伝子改変マウスの副腎の細胞動態の観察 副腎皮質細胞は、束状層浅層殻生まれ網状層深層で死ぬことを確認した。リポフスチンは老化の指標としてよく用いられるが、実際、12ヶ月以上のマウス副腎皮質網状層の細胞は大量のリポフスチンを含むものが多い。時計遺伝子改変マウスでは、この分布が崩れ、リポフスチンが増大していた。
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Research Products
(7 results)