2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17014085
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
野村 照明 独立行政法人理化学研究所, 石井分子遺伝学研究室, 先任研究員 (80231512)
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Keywords | Myb / SUMO化 |
Research Abstract |
原がん遺伝子産物c-Mybは血球系の細胞の増殖と分化を制御する転写因子である。Mybは翻訳後修飾を受けるため、それがMybの活性を調節する重要な機構の1つと考えられている。Mybは翻訳後修飾の1つとしてSUMO化されることが知られている。しかしながらSUMO化を誘発するシグナルなど不明の点が多い。それを明らかにするためにSUMO化されたMybに特異的に結合するタンパクを分離、同定することを試みた。GSTとMybの融合タンパクを作りこれを大腸菌でSUMO化する系に導入してGST-Myb-SUMOを得た。これをリガンドとしてBALL-1細胞より色々な方法を用いて調整した細胞抽出液と混合して、GST-Mybに結合するタンパクと比較検討して特異的に結合するものをポリアクリルアミドゲルより精製した。それを質量分析にかけアミノ酸配列を調べ遺伝子を特定した。また大腸菌によるSUMO化の系ではその効率が低いため、新たにMybのSUMO化されるアミノ酸に直接SUMOを融合させたリガンドも作成した。さらにSUMO-1だけでなくSUMO-2についても同様にリガンドを作成した。MybはSUMO-1についての報告はあるがSUMO-2によるSUMO化は知られていないが、今回少なくとも大腸菌の系ではSUMO化されることを見いだした。現在までにSUMO-1についてのスクリーニングが終わった段階であるが、幾つかの候補についてGSTプルダウン法や免疫沈降法を用いて、精細な結合実験を行ってSUMO化Mybに特異的に結合するか調べている段階である。また副産物としてSUMO化Mybではないが、Mybに強く結合するタンパクとしてピルベートキナーゼを同定した。Mybによる細胞増殖やがん化とエネルギー代謝をつなぐ新たな制御因子の可能性がある。
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Research Products
(2 results)