2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17015002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石岡 千加史 Tohoku University, 加齢医学研究所, 教授 (60241577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 浩行 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (50260071)
加藤 俊介 東北大学, 病院, 講師 (40312657)
下平 秀樹 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (70373214)
千葉 奈津子 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (50361192)
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Keywords | がん関連遺伝子 / TP53 / BRCA1 / MYH |
Research Abstract |
がん関連遺伝子の機能解析はがんの薬物療法開発には極めて重要である。特にTP53, BRCA1, DNA修復遺伝子などに焦点を絞り、(1) その遺伝子の機能をモニターするためのアッセイ系を開発し、(2) 遺伝子変異によるタンパク質(産物)の機能・構造異常を多角的に評価し、さらに(3) 個々の遺伝子産物機能障害により引き起こされるタンパク質複合体異常や細胞内情報伝達経路異常について分子細胞生物学的意義を評価するとともに、(4) 臨床病理組織学的因子や予後、発癌リスクに関する研究との情報交換による分子疫学的意義について研究することを目的、1. 細胞内局在に影響を与えるp53ミスセンス変異体を代表的ミスセンス変異体(hotspot mutation,super p53)変異型p53を安定発現できるヒト培養細胞系を樹立し、細胞質p53のアポトーシス誘導能の存在を明らかにし、さらにsuperp53(S121F)のオートファジー機能活性化に付いて検討した。2. BRCA1がん抑制遺伝子産物のN末およびC末ドメインのDNA2本鎖切断部位(DSB)への集積機能を明らかにし、N末の各種ミスセンス変異がDSB部位への集積機能を障害することを明らかにした。3. 大腸癌発癌に関連する酸化的損傷修復遺伝子MYH遺伝子産物の機能診断法を開発し、それらのタンパク質の機能と抗癌剤の治療効果との関連を解析した。4. 乳癌の予後予測のための分子診断法の開発し、少量の腫瘍組織から抽出したRNAから乳癌の予後予測を可能にしうる15遺伝子の転写レベルでの簡便な発現定量法を開発し、企業への技術移転を行った。5. アポトーシス誘導能の高いTP53変異体(super p53)の作用機序解明のために、super p53(S121F)の発現における細胞内変化を網羅的miRNAおよびmRNA発現解析により候補遺伝子を複数同定した。
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