2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17015023
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
戸口田 淳也 Kyoto University, 再生医科学研究所, 教授 (40273502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
中山 富貴 京都大学, 医学研究科, 助教 (80335273)
楠崎 克之 三重大学, 医学部, 准教授 (30177993)
松峯 昭彦 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00335118)
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Keywords | 肉腫 / 遺伝子発現 / 遺伝子診断 / 予後診断 / 分子標的治療 |
Research Abstract |
平成19年度は下記の成果を得た。 1.転移関連遺伝子として同定したC7059遺伝子に関して 1)C7059陰性肉腫細胞にレンチウィルスを用いてC7059遺伝子を導入し、安定細胞株を樹立。NOD/SCIDマウスへの移植により造腫瘍能の変化を解析した。その結果、C7059の発現レベルに応じて、造腫瘍能が亢進していることが判明した。形成された腫瘍内では、ヒト肉腫組織での発現と同様に、細胞質で強い発現が確認された。現在、shRNAを用いて発現を抑制し、C7059の造腫瘍能への寄与を確認するとともに、治療への応用を探索している。 2)既知のモチーフをもとに、複数のdeletion mutantを作成し、それぞれを一過性性に発現し、形態学的変化、細胞内局在及びアクチンとの結合能を検討した。その結果C端近くのロイシンジッパーモチーフを欠損させるとアクチンとの結合能が消失し、同時に細胞形態に著しい変化をもたらすことが判明した。 3)IP-MASにより結合蛋白の同定を試みた。その結果、12種類の候補が同定され、これらの中には既に証明したアクチンに加えて、いくつかの細胞骨格蛋白が含まれており、C7059が細胞骨格に作用する蛋白であることが確認された。 2.肉腫に対する分子標的治療法の開発としての肉腫幹細胞の同定 5種類の肉腫細胞株をNOD/SCIDマウスに移植し、形成された腫瘍より、再びin vitroでの細胞株(NSTと称す)を樹立し、再度マウスへの移植実験を行った。その結果、5種類全てのNST株で初回接種時より、早期に腫瘍が形成され、造腫瘍が亢進していることが判明した。そこで、これら5種類のNSTと親株の間で、発現プロファイルを比較し、5種類に共通して変化した遺伝子群を同定した。現在、同定した遺伝子について解析を進めている。
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Research Products
(9 results)