2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17015028
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉山 治夫 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (70162906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 芳弘 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20273691)
尾路 祐介 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授 (20294100)
保仙 直毅 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (10456923)
藤木 文博 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (40456926)
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Keywords | WT1 / 分子診断 / 分子標的治療 / 白血病 / 免疫療法 |
Research Abstract |
1. 白血病の分子診断の開発 ウィルムス腫瘍遺伝子WT1が白血病の腫瘍マーカーであることを見い出した。WT1mRNA定量検査が2007年11月に保険採用され、白血病治療の必須の検査として、日本はもとより、欧米でも広く使われている。今後は、骨髄異形成症候群の白血病化の程度を診断する方法としてのWTmRNA定量検査の保険採用がまたれる。 2. 白血病の分子標的治療法の開発 (1). WT1ペプチド免疫療法の第1相臨床研究を2001年に開始した。この時のAML患者3名が、現在まで7年以上にわたり、WT1ペプチドワクチンが継続投与されており、完全寛解が持続しており、治癒の可能性が高い。WT1ワクチン投与部位の発赤・腫脹以外、重篤な副作用は見られていない。 (2). WT1遺伝子に対するsiRNAは、白血病細胞の増殖を抑制した。免疫不全マウスに移植されたヒト白血病細胞(株)に、WT1siRNAを注射すると、コントロールに比し有意に、その増殖が抑制された。siRNAの静注における、デリバリーシステムの研究が進めば、WT1siRNAが抗白血病剤になる可能性が考えられる。
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