Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平木 章夫 愛知県がんセンター(研究所), 疫学予防部, 室長 (70443455)
松尾 恵太郎 愛知県がんセンター(研究所), 疫学予防部, 主任研究員 (80393122)
鈴木 勇史 愛知県がんセンター(研究所), 疫学予防部, 主任研究員 (70416163)
川瀬 孝和 愛知県がんセンター(研究所), 疫学予防部, 主任研究員 (30463194)
千葉 仁志 北海道大学, 医学部・保健学科, 教授 (70197622)
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Research Abstract |
本邦で増加傾向を示し続けている乳がん,すでに増加傾向がピークに達した大腸がんの両者は欧米型のがんの代表であり他の東アジア諸国でも増加しつつあり,その環境・宿主要因を民族疫学的,分子疫学的に解明し,中国と韓国を含む東アジア三国における予防対策の策定に寄与することを主要な研究目的と定め,平成17年度より三国共同研究を推進してきた。一方では,日本側の研究を推進していくため,大規模な病院疫学研究のデータベース構築も重要な研究と捉え,当センター病院を訪問する新来患者約6,000名(3〜4割は一年以内にがんと診断)に対して一般的な生活習慣調査と血液採取を終了し,すでに過去5年間(平成12〜16年)に収集した28,361名分の新来患者と合わせ,本分子疫学研究のための解析用データベースを構築することができた。 三国共向研究については,大腸がんの環境・宿主要因探索のための分子疫学的解析により,食生活習慣や飲酒習慣などに影響を与える葉酸やアルコール代謝を支配する各種酵素の遺伝子型のみならず,自然免疫に関与するnatwral killer胞の活性に関連した遺伝子型などの解析を試み,大腸がんの危険要因の強度の指標を解明するための分子疫学的研究の成果をまとめて報告した。また,乳がんについては数ヶ月前の食生活習慣を反映する脂肪酸分画の特性(n6/n3比)として赤血球膜の微量脂肪酸を測定し,大腸がんと同様に脂肪酸分画の特性が乳がんリスクに影響することを解明した。乳がんの症例対照研究については,日本のみならず中国や韓国において目標数の乳がん患者600例,性・年齢・地域をマッチさせた同数の非がん対照例の生活習慣調査,および血液試料の採取を終了した。今後は大腸がんの解析と並行させながら三国間における乳がん予防を目指し,宿主要因と関連する各種酵素の遣伝子型と生活習慣要因との交互作用について総合的に評価していく。
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