2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016010
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中山 俊憲 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50237468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 元子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (00345018)
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Keywords | 免疫学 / 発生・分化 / 癌 / トランスレーショナルリサーチ / 糖類 |
Research Abstract |
平成17年度は、NKT細胞のもつがん転移の抑制能を利用した免疫細胞治療法の開発(以下の2つの研究)に関して、特に患者の末梢血細胞を用いた免疫学的評価などの基礎研究を行った。 1)活性化樹状細胞療法免疫モニタリング:患者末梢血からの樹状細胞の誘導とαGalCerのパルス、その後の患者への移入の臨床研究に関しては、PhaseIIa相当の研究を進めている。患者の末梢血からアフェレーシスによって分離した単核球をIL-2とGM-CSFで培養した後、投与前日にαGalCerをパルスする。1×10^9/m^2の細胞数を経静脈点滴投与し、1週間後に再び同数の細胞数を経静脈点滴投与する細胞治療を2クール行う。合計で約3ヶ月の治療である。現在、9例の患者の治療をおえた。治療した患者さんで実際にNKT細胞の活性化(数の増加、IFNγの産生細胞の増加)が起こっているか、といった評価のための免疫学的モニターリング用の末梢血は経時的に採取して凍結した。経時的な変動を比べるために、同一の実験でまとめて解析を行った。末梢血のNKT細胞、NKT細胞の機能(IFNγ産生能)の上昇が検出された。 2)活性化NKT細胞療法(Phase I)免疫モニタリング:患者末梢血から単核球を分離し、in vitroでIL-2とαGalCerを用いてNKT細胞を増殖・活性化させ、これを直接患者にもどす活性化NKT細胞療法を行った。治療した患者さんで実際にNKT細胞の活性化(数の増加、IFNγの産生細胞の増加)が起こっているか、といった評価のための免疫学的モニターリング用の末梢血は経時的に採取して凍結した。この細胞治療の場合も経時的な変動を比べるために、同一の実験でまとめて解析を行うが、この解析を開始した。現在の所、NKT細胞の活性化にともなうと考えられるIFNγの産生細胞の増加がレベル2の患者さんで見られている。
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