2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016010
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中山 俊憲 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50237468)
|
Keywords | 免疫学 / 発生・分化 / 癌 / トランスレーショナルリサーチ / 糖鎖 |
Research Abstract |
今年度は、進行中の肺がんの免疫細胞治療の内で、手術不能進行期肺がんもしくは肺がん術後再発で小細胞がんを除く原発性肺がん症例で、20歳から80歳のPS2以下の症例で重篤な主要臓器障害がない症例、重複癌やステロイド使用がない症例、末梢血にNKT細胞が確認できる症例などのクライテリアを満たす症例を対象にPhase IIa相当の研究を行ってきた。現在24例の登録が終わり、17症例完了した。Primary end pointとしては、安全性の評価をあげ、現在までグレード2以上の重篤な有害事象は見られず、tolerableといえる。Secondary end pointとして、NKT細胞免疫系の特異的反応の検出をあげたが、末梢血NKT細胞数の増加の基準で見ると解析終了15例中7例、末梢血NK+NKT細胞のIFNγ産生能で見ると、解析終了15例中10例においてNKT細胞免疫系の反応が末梢血で検出できた。抗腫瘍効果としてはstable disease(SD)の患者と免疫反応の高さに相関が示唆された。現在、詳細な解析中である。これらの患者について、観察期間の3ヶ月およびその後のfollow up中の免疫学的解析(末梢血NKT細胞数の検索、末梢血NK+NKT細胞のIFNγ産生能の検索を中心に)も、患者の協力を得て行っている。この研究の将来的な出口としては、肺癌の根治手術後の微少転移の治療を目指す。そして5年生存率の向上を目指す。
|