2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 祐一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (90164798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 久芳 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (80225531)
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Keywords | 核内受容体リガンド / 抗アンドロゲン / ビタミンD / サリドマイド / 代謝物 / 分化誘導 / チュブリン重合阻害 / 構造活性相関 |
Research Abstract |
合成レチノイドAm80が平成17年4月に白血病治療薬として承認され、同6月に発売されたのを受け、引き続き同薬の適応拡大に関連し、(1)サリドマイド関連化合物との併用をも念頭に、(2)核内受容体の守備範囲を拡充しつつ、構造展開研究を遂行した。その結果、 (i)サリドマイドの主要な代謝物である、5位水酸化体ならびにN水酸化体、がチュブリン重合阻害活性ならびに細胞分化誘導促進活性を有することの発見、 (ii)上記サリドマイド代謝物をリードとした新規かつ強力なチュブリン重合阻害剤、5HPP-33、ならびにビタミンD様細胞分化誘導剤、5APP-33、の創製、 (iii)核内アンドロゲン受容体の点突然変異に基づく抗アンドロゲン剤耐性を克服しえる、新規ピロールカルボキサミド型アンドロゲンアンタゴニストの創製、 (iv)イソインドロン型新規血管新生阻害剤の創製、 (v)インドール・インドリン型新規シクロオキシゲナーゼ阻害剤の創製、 (vi)フタルイミド型新規ヒストンデアセチラーゼ阻害剤の創製と、サブタイプ選択性に関わる構造活性相関の解析、 などに成功した。これらの研究の過程で、従来提案してきた核内受容体のヘリックス12の折りたたみ運動阻害に基づく核内受容体アンタゴニスト設計法の有用性を実験的に実証することができた。また、新たにジフェニルメタン骨格を、ステロイド骨格にかわる、ロバストな核内受容体リガンドのマルチテンプレート構造として提案するに至り、これを実証すべくビタミンD受容体ならびにアンドロゲン受容体、さらに脂質代謝系核内受容体であるPPARやFXRに対する新規リガンドを創製することが出来ている。
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Research Products
(7 results)