2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 祐一 The University of Tokyo, 分子細胞生物学研究所, 教授 (90164798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 久芳 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (80225531)
野口 友美 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 技術職員 (20401284)
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Keywords | 核内受容体 / サリドマイド / 構造展開 / 抗アンドロゲン / 構造活性相関 / 血管新生阻害 / ヒストン脱アセチル化酵素 / チュブリン重合阻害剤 |
Research Abstract |
これまでの、合成レチノイドAm80の白血病治療薬としての上市ならびにTAC-101の固形がんを対象とした臨床第II相試験への導入準備等の成果を受け、引き続きレチノイドをはじめとする各種のがん関連核内受容体に対するリガンド、ならびにサリドマイド関連化合物の構造展開研究を遂行した。その結果、 1)サリドマイドの水酸化代謝物の網羅的な合成に成功し、その一部に強力なTNF-α生産抑制活性・細胞分化誘導促進活性・チュブリン重合阻害活性・HDAC阻害活性・COX阻害活性・抗プロゲスチン活性などを見出し、サリドマイドの薬効に関わる代謝活性化の可能性を示した。 2)サリドマイドを基盤とした新規の強力なチュブリン重合阻害剤の創製に成功し、その一部に有望な骨髄腫細胞増殖抑制活性・アポトーシス誘導活性・血管新生阻害活性を見出した。 3)サリドマイドを基盤とした新規の強力な抗プロゲステロンの創製に成功した。 4)ジフェニルペンタン骨格がステロイド代替骨格として有用であることを示し、その構造展開によって、ハイドロキシフルタミドに勝る活性を有する抗アンドロゲン、活性型ビタミンD_3に勝る活性を有するビタミンDアゴニスト、ならびに前立腺癌の増悪因子たる5α-リダクターゼの阻害剤、等の創製に成功した。 5)新規ヒドロキサム酸型のHDAC阻害剤の創製に成功し、その一部に、p21蛋白の発現抑制に基づくと考えられる、ゾリンザに勝る培養ヒト膵癌細胞に対する増殖抑制活性を見出した。 6)新規ベンズヒドロール型の白血病細胞増殖阻害剤・アポトーシス誘導剤の創製に成功し、その定量的構造活性相関解析に成功した。 7)内在性アポトーシス阻害蛋白の分解促進活性に基づく、新規アポトーシス増強剤の創製に成功した、等の成果をあげた。
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Research Products
(11 results)