2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016016
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小俣 政男 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 教授 (90125914)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 文彦 東京大学, 医学部・附属病院, 特任准教授 (70334399)
田中 康雄 東京大学, 医学部・附属病院, 寄付講座教員(助教担当) (40422290)
榎本 信幸 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (20251530)
佐々木 茂 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10305229)
|
Keywords | 癌 / 遺伝子 / ゲノム / プロテオミクス / 臨床 |
Research Abstract |
1)新規の肝癌生体マーカーを同定すべく、2Dgel展開と質量分析の手法を用いて肝癌患者血清中に分泌されるタンパク質を同定した。ラジオ波焼灼術にて肝癌治療を受けた患者の治療前後の血清タンパクを2Dgel上で比較し、前後で発現が変化する88種類のタンパクを抽出した。質量分析器(MALDI-TOF/MSシステム;Voyager DE STR)にて各タンパクスポットを同定し、クラスター解析を基に統計学的解析を行ったところ、proapolipoprotein,α2-HS glycoprotein,apolipoprotein A-IVprecursor, PRO1708/PRO2044の4種類のタンパクが治療後に減少、leucine-rich α2-glycoprotein、α1-antitrypsinなど7種類のタンパクが治療後に増加しているころが明らかとなった。これらは肝癌の存在、治療効果マーカー、あるいは治療の標的分子となる可能性を秘めている。(PROTEOMICS,2005)。 2)肝癌の腫瘍マーカーとしてAFP, AFP L3分画,DCP(PIVKAII)が広く用いられている。我々は、DCP陽性例は高齢男性に多く、DCPが肝癌の門脈腫瘍塞栓の予測因子である事を見出した。また、ビタミンK2による肝細胞癌再発抑制の全国多施設共同臨床試験(第2相)を行い、独立効果安全性委員会の中間解析では当初の効果は認められなかったものの、試験結果の詳細を分析中である。
|