2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016031
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
珠玖 洋 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80154194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影山 愼一 三重大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80194695)
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Keywords | キラーT細胞 / ヘルパーT細胞 / 制御性T細胞 / 抗原ペプチド / 癌精巣抗原 / HLA-A24 |
Research Abstract |
1)SEREX法同定抗原分子(4種)とCTLエピトープ(mERK2由来及びHER2由来)の発現プラスミドをともに遺伝子銃の金粒子にコートして免疫に用いる事により、強いCTL活性と腫瘍拒絶能を誘導し得るがんワクチンを開発した。更に、同じ金粒子にIFNγ発現プラスミドをコートすることにより、制御性T細胞誘導の危険性を避けうることも明らかとなった。IFNγ^<-/->マウスのCD8^+T細胞を用いた検討で、SEREX法同定抗原とCTLエピトープによる共免疫では、制御性T細胞の活性化が、CTLエピトープに反応するCD8^+T細胞の産生するIFNγによることが明らかとなった。 2)広範な癌腫と患者に対応するために、癌ワクチンに用い得る新しい抗原ペプチドの更なる同定は極めて重要である。我々は、特定候補遺伝子に由来するHLA-A24拘束性抗原ペプチドの効率よいスクリーニングを可能とするため、HLA-A24 Tgマウス(HHDA24マウス)を作製した。マウスを候補抗原遺伝子cDNAで遺伝子銃により免疫し、マウス脾細胞中のCD8^+T細胞によるELISPOT法を行い、マウス個体内におけるペプチド処理機構を経て細胞表面上でHLA-A24と共に提示されるペプチドの同定を試みた。 このアプローチを用い2種のcancer-testis抗原SAGE由来のエピトープ(SAGE_<715-723>)とMAGE-A4由来のエピトープ(MAGE-A4_<143-151>)をHHDA24マウスで同定した。HLA-A24陽性末梢血CD8^+T細胞を、SAGE又はMAGE-A4mRNA導入自家CD4^+blastで刺激し、MAGE-A4_<143-151>-A24又はSAGE_<715-723>_A24テトラマー陽性CD8^+T細胞が誘導された。テトラマー陽性T細胞から得られたCTLクローンは、MAGE-A4又はSAGE発現HLA-A24陽性ヒト癌細胞株に特異的に反応を示し各々のペプチドは、内在性蛋白由来ペプチドとして提示されることが示唆された。
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