2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016058
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
秋山 伸一 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60117413)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 龍彦 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (40219100)
山本 雅逹 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (40404537)
|
Keywords | Thymidine phosphorylase (TP) / ROS / NADPHオキシダーゼTegafur / GBL / 2-deoxy-D-ribose / 血管新生阻害効果 |
Research Abstract |
Thymidine phosphorylase (TP)による活性酸素種(ROS)産生の機構:TPによるROSの産生機構について検討を行なった。ヒト類表皮癌細胞(KB-3-1)にTP cDNAを導入すると、ROSの指標となるヘムオキシゲナーゼ(HO-1)の発現が亢進した。次にNADPHオキシダーゼ(Nox)由来のROSに注目し、Nox阻害剤であるApocyninおよびDiphenyleneiodoniumを用いて検討を行なった。その結果、Nox阻害剤はTPによるHO-1の発現亢進を抑制した。KB-3-1におけるNoxファミリーの発現を調べた結果、Nox2の発現が他のメンバーと比較して顕著に高かった。このことよりTPを安定発現させたKB-3-1をNox2 siRNAで処理すると、TPによるHO-1の発現亢進が抑制された。これらの結果より、TPはNoxを介してROSの産生を亢進することが明らかになった。 血管内皮細胞の管腔形成に対するTegafurの分解産物γ-Butyrolactone (GBL)の阻害効果: HUVEC細胞による管腔形成を細胞毒性のない濃度のGBLが阻害するか調べた。培地に血管新生因子FGF-2を加えないときは、0.1μMのGBLが有意にHUVECによる管腔形成を阻害したが、FGF-2の存在下では10μMGBLで管腔形成が阻害された。FGF-2により管腔形成の亢進傾向が認められたので、2-deoxy-D-ribose (10μM), TP (20qpM), VEGF (15ng/ml)が管腔形成を亢進するかを調べたところ、いずれも有意にHUVECの管腔形成能を高めた。さらに、2-deoxy-D-ribose, TP, VEGFによる管腔形成の亢進作用をGBLが抑制することを明らかにした。 GBLによる血管新生阻害効果:GBLの血管新生阻害効果は、Directed In Vivo Angiogenesis Assay (DIVAA^<TM>) Inhibition Kitを用いて行った。ヌードマウス背部皮下に各血管新生因子とGBLを含有させたAngioreactor (DIVAA, Trevigen Inc.)を留置し10日後に取り出した。血管内皮細胞の浸潤は、kitのプロトコールに従い、FITC-lectinを用いて測定した。GBLは、濃度20pmolでTPと2-deoxy-D-riboseによる血管新生を抑えた。
|
Research Products
(7 results)