2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016060
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
今井 浩三 札幌医科大学, 学長 (60117603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 禎夫 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20305220)
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Keywords | ヒト型抗体 / 免疫治療 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
我々は現在4種類の抗原に対してモノクローナル抗体を作製中である。この中の抗原のひとつ(A抗原)は、膵癌・胃癌・大腸癌などの腺癌において強く発現されていることが知られている。A抗原に対するマウス抗体の且鎖、L鎖のCDR1、CDR2、CDR3の遺伝子配列をそれぞれクローニングした。さらにCD3と抗原Aに結合することが可能なBispecific Antibodyを作製する目的で、CDR1、CDR2、CDR3の遺伝子配列をBispecific Antibody発現ベクターに組み込んだ。このベクターはヒト化抗体を産生するベクターであるので、ヒトへの使用時に副作用が少ないこと、繰り返し使用が可能となると考えられる。ベクター作製後に発現細胞に遺伝子導入し、抗体を精製した。今後抗腫瘍効果を検討する。 肝細胞癌、血液腫瘍が発現しているB抗原に関しては、B抗原遺伝子発現ベクターを遺伝子導入した細胞を既に確立している。現在トランスフェクタントを用いてマウスを免疫し、マウスの脾細胞を用いて細胞融合を行い、抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングを行っている。消化器癌などに広く発現している増殖因子の受容体であるC抗原に対する抗体作製に関しては、受容体遺伝子をクローニングし発現ベクターに組み込み、このベクターをNIH3T3細胞に遺伝子導入した。この細胞でマウスを免疫しC抗原に対する抗体を産生するハイブリドーマが確立された。今後この抗体を精製し、in vivo, in vitroで抗腫瘍活性を検討する。 細胞の増殖因子の受容体であるD抗原に対する抗体に関しては、現在発現ベクターを作成しNIH3T3細胞に遺伝子導入し細胞表面にD抗原を発現しているトランスフェクタントを確立した。この細胞を用いてマウスを免疫している。マウスの血清中にD抗原に対する抗体活性が確認されており、今後ハイブリドーマを確立し、抗腫瘍効果を検討する。
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Research Products
(6 results)