2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016060
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
今井 浩三 Sapporo Medical University, 学長 (60117603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 禎天 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20305220)
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Keywords | ヒト抗体 / 免疫療法 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
我々は現在2種類の抗原に対してモノクローナル抗体(MoAb)を作製し、抗腫瘍効果を検討中である。第1の抗体はA抗原(特許申請前でありA抗原とさせていただく)に対する抗体である。作製した抗A・抗CD3 bispecific diabodyを用い、LAK細胞を使用し、ヒト胃がん細胞担癌マウスのin vivo実験で著名な抗がん効果を認めた。しかしながら、ヒト末梢血単核球を用いた系では、十分な抗がん効果は得られなかった。そこで、さらに抗がん効果を高めることを目的に、抗A・抗CD3 bispecific diabodyを、さらにFc部分を有するTrifunctional抗体に変化させる分子改変を行った。現在、Trifunctional抗体発現ベクターの作成に成功しており、この発現ベクターのCHO細胞への遺伝子導入、Trifunctional抗体の産生・精製を今年度中に行う予定である。Trifunctional抗体が精製された後、CD3発現細胞・A抗原発現細胞への結合を確認するとともに、in vitroおよびin vivoにおける抗がん効果を検討する予定である。 第2のMoAbは、FGFR1に対する抗体である。われわれはIFNα/βの投与により、ヒト肝がん細胞において発現が増強されるチロシンキナーゼ受容体であるFGFR1に対するモノクローナル抗体を作製した。さらに、IFNα/βと作製した抗FGFR1モノクローナル抗体を併用することにより、in vitroおよびin vivoのいずれにおいても著明な抗がん効果を認めた。現在この抗体のヒト化を行っている。ヒト化が成功した後には、抗腫-効果を検討する予安でする。さらに抗がん効果が確認された段階で、作用機序に関して、各種アポトーシス関連あるいは各種免疫関連遺伝子に与える影響をDNAアレイを用いて検討する予定である。
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Research Products
(20 results)