2006 Fiscal Year Annual Research Report
アデノ随伴ウイルスベクターの開発とそのがん治療への応用
Project/Area Number |
17016067
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水上 浩明 自治医科大学, 医学部, 講師 (20311938)
卜部 匡司 自治医科大学, 医学部, 講師 (40213516)
岡田 尚巳 自治医科大学, 医学部, 講師 (00326828)
松下 卓 自治医科大学, 医学部, 助手 (20343444)
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Keywords | がん遺伝子治療 / AAVベクター / バキュロウイルス / 抗腫瘍血管遺伝子療法 / リンパ行性転移抑制 / sFlt-1 / VEGF-C / sFlt-4 |
Research Abstract |
アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターの開発とその特徴を活かした癌遺伝子治療法への応用を検討した。 1.バキュロウイルスを利用したAAVベクター作製法の改良:AAVベクターの作製効率を更に上げるため、Rep78とRep52以外にRep68、Rep40を用いた場合、及びRep78、Rep68、Rep52、Rep40すべてを発現させた場合のAAVベクターの産生量を解析した。Rep68/40の組み合わせではAAVベクター量はRep78/52を用いた場合に比べ、AAVベクターの産生量はむしろ約1/5に低下した。またRep78/68/52/40をすべて発現させた場合はRep78/52の時より約1/2に低下した。以上のことは、バキュロウイルスを用いた作製法ではRep78とRep52の組み合わせが一番良いことを示している。 2.AAVベクター改変に関する基礎的検討:1,2型キャプシド蛋白質にラングムに変異を導入し、スクリーニングする系の開発に着手した。 3.AAVベクターを用いた癌に対する遺伝子治療ストラテジーの検討:癌に対する遺伝子治療は直接法と間接法に大きく分けられる。後者では、sFlt-1,1L-10などの血管新生抑制因子を利用した抗腫瘍血管遺伝子療法に関する基礎実験を担癌ヌードマウスで行うと同時に、リンパ行性転移抑制に向けた遺伝子治療法の開発研究を進めた。即ち、VEGF-C高発現株などを用いたリンパ行性転移モデルを確立すると共に、治療用ベクターとして可溶型受容体のsFlt-4を発現するAAVベクターを構築し、in vitroでの機能を確認した。骨格筋へのベクター投与によるin vivoの治療効果に関しては現在検討中である。
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Research Products
(10 results)