2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016068
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
三谷 絹子 獨協医科大学, 医学部, 教授 (50251244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山形 哲也 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (30424047)
佐々木 光 獨協医科大学, 医学部, 講師 (60282638)
牧 和宏 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50337391)
江口 真理子 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40420781)
江口 峰斉 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50420782)
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Keywords | RUNX1 / EVI1 / ノックインマウス / 急性巨核芽球性白血病 / RUNX1 / ETO / TEL / RUNX1 / ピストン脱アセチル化酵素阻害剤 / アポトーシス / CDKN1A |
Research Abstract |
1.白血病モデルマウスの作製 t(3;21)型白血病の原因遺伝子RUNX1/EVI1のノックインマウスを作製した。ヘテロマウスはRUNX1ノックアウトマウスと同様に胎生致死であり、胎仔肝造血が廃絶していた。しかしながら、コロニー・アッセイにより、RUNX1/EVI1ノックインマウスの胎仔肝には、分化異常があり自己複製能の亢進した造血前駆細胞が残存していることが明らかになった。一方、RUNX1/EVI1キメラマウスは出生後8ヶ月以内に死亡するが、1個体に急性巨核芽球性白血病の発症が観察された。これはRUNX1/EVI1がヒトで発症させる白血病と同じ表現型である。現在RUNX1/EVI1コンディショナルマウスを作製中であり、後天的にRUNX1/EVI1を発現する白血病モデルマウスの樹立を目指している。 2.RUNX1転座型白血病細胞株におけるヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(HDACi)の効果 RUNX1転座型白血病細胞株(SKNO1,Kasumi1-RUNX1/ETO、SKH1-RUNX1/EVI1+BCR/ABL、Reh-TEL/RUNX1)とキナーゼ活性化型白血病細胞株(K562-BCR/ABL)に対するHDACiトリコスタチンAおよびバルプロン酸の抗腫瘍効果を検討した。これらのHDACiはSKNO1、Kasumi1,Reh細胞にはK562細胞に比してより強力に細胞周期の停止とアポトーシス誘導をもたらした。RUNX1/EVI1とBCR/ABLを併せ持つSKH1には中間的な効果を発揮した。PCRアレイを用いてSKNO1、Kasumi1,Reh細胞におけるHDACi効果の標的遺伝子を検討した所、CDKN1AとCHEK2の発現増加が観察された。転写制御異常を原因とする白血病に対するepigenetic therapyの可能性につき検討を進める予定である。
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Research Products
(7 results)