2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016071
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
八木田 秀雄 Juntendo University, 医学部, 准教授 (30182306)
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Keywords | DR5 / CD40 / CD137 / NKT細胞 / α-GalCer / PD-1 / PD-L1 / plasmacytoid DC |
Research Abstract |
(1)昨年度の本研究で、腫瘍細胞にアポトーシスを誘導する抗DR5抗体と樹状細胞を活性化する抗CD40抗体及びCD8T細胞を活性化する抗CD137抗体の三者を組み合わせることによって腫瘍特異的CTL誘導が相乗的に増強され、強力な抗腫瘍効果が得られることを示したが、抗CD40抗体は前臨床試験において血管炎等の副作用が報告されているため、今年度の本研究においては、NKT細胞を介して樹状細胞を活性化することが知られているα-GalCerが抗CD40抗体を代替しうるかを検討した。その結果、α-Ga1Cerと抗DR5抗体及び抗CDI37抗体の組み合わせは抗CD40抗体との組み合わせと同等な強い抗腫瘍効果を示すことが明らかとなった。高用量のα-Ga1Cerとの組み合わせでは肝障害が認められたが、低用量の改変型α-c-Ga1Cerを用いることで解消された。 (2)ラットHer-2トランスジェニックマウス由来の乳がん細胞を標的として、抗DR5抗体の投与は抗Her-2抗体と同等の抗腫瘍効果を有することを示した。 (3)マウス膵がん細胞株を用いた皮下腫瘍の系で、PD-1あるいはPD-Llに対する阻害抗体の投与により、IFN-γやgranzymeB,perforinを発現したエフェクターCD8T細胞の腫瘍内浸潤が充進し、腫瘍増大が抑制されることを示した。さらに、抗PD-L1抗体とgemcitabineの併用により相乗効果が認められた。 (4)polyI:CやCpGといったTLRリガンドや抗CD40抗体によって活性化された樹状細胞上に発現するCD70がCTLやTh1の誘導において重要な役割を果たすことを示した。 (5)担癌マウスの所属リンパ節中のplasmacytoidDCがPD-1依存性の抑制性T細胞を誘導することを示した。
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