2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016071
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
八木田 秀雄 Juntendo University, 医学部, 准教授 (30182306)
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Keywords | 抗体療法 / 免疫賦活化 / CD27 / PD-1 / B7-H3 / Tim-3 / D114 / 膵癌 |
Research Abstract |
(1)マウスCD27に対するアゴニスト抗体を樹立し、担がんマウスにおいて腫瘍特異的CTL誘導の増強によって強力な抗腫瘍効果が得られることを示した。 (2)NKT細胞を活性化するαGalCerの頻回投与はNKT細胞のanergyを引き起こすが、PD-1あるいはそのリガンド(B7-H1,B7-DC)に対する阻害抗体の投与によってanergy誘導が回避され、αGalCerの抗転移効果を著しく増強しうることを示した。 (3)マウス膵癌Panc02の同所移植モデルにおいてB7-H1やB7-DCに対する阻害抗体が強い抗腫瘍効果を発揮することを示した。 (4)CD4T細胞非依存性に感作されたhelpless memoryCD8T細胞の反応不全はPD-1に対する阻害抗体によって解消されることを示した。 (5)B16メラノーマに対するFlt-3 ligand遺伝子導入細胞ワクチン(Fvax)系で、PD-1とCTLA-4に対する阻害抗体が相乗的に抗腫瘍効果を増強することを示した。 (6)抗原特異的CTLによる抗腫瘍効果において、低抗原腫瘍に対してはFasLを介した細胞障害が重要であることを示した。 (7)B7-H3はヒト膵癌に高発現しており、マウス膵癌Panc02の同所移植モデルにおいてB7-H3に対する阻害抗体がCD8T細胞依存性の抗腫瘍効果を示すことを明らかにした。 (8)樹状細胞上に発現しているTim-3がアポトーシス細胞由来抗原の取り込みとCD8T細胞へのcross-presentationに重要であることを見出した。 (9)D114に対する阻害抗体は、マウスLLC肺癌あるいはヒトPK1膵癌の皮下移植モデルにおいて腫瘍血管新生阻害によって抗腫瘍効果を示すのみならず、免疫系においてはplasmacytoid DCによるIL-10産生T細胞の誘導を阻害することを見出した。
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