2006 Fiscal Year Annual Research Report
放射線治療効果増強のための新たな分子標的の探索とその機構解明
Project/Area Number |
17016073
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
三橋 紀夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20008585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋元 哲夫 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (10261851)
前林 勝也 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60332350)
那須 佐知子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50292602)
石川 仁 群馬大学, 医学部, 助手 (70344918)
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Keywords | 放射線感受性 / 放射線増感 / 分子標的 / 生存シグナル / 遺伝子 / クラスター解析 |
Research Abstract |
1.照射によるLigand independentなEGFRのりん酸化に関する検討 1)照射よるEGFRのdimer化はDTTを使用せず、DTSSPを用いることで、EGF刺激と同様に検出可能であった。また、P-EGFRのdimer化の増加が、照射1時間から9時間にかけて認められた。 2)照射による・OH生成に一致してEGFRのdimer化が認められ、照射直後の方が1時間後よりdimer化は強かった。照射前にラジカルスカベンジャーであるSODと接触させておくとdimer化は軽度であるが抑制された。 2.放射線治療を施行した子宮頸部扁平上皮癌のCOX-2の発現に関する検討 1)COX-2発現と照射後1週目のアポトーシス出現率は相関係数(r)-0.52、寄与率(r^2)0.27であり、COX-2発現率と治療中のアポトーシスの出現頻度には有意な相関が認められた。 2)COX-2陽性群のCR率は59%であったが、COX-2陰性群では80%であり、COX-2陰性群が良好な結果を示した。しかし、治療前および治療1週後のp53蛋白発現およびp53発現の治療前/1週での変化率とCOX-2発現との相関は明らかではなかった。 3.子宮頸癌の放射線治療に応答する特異的な遺伝子群の探索 1)放射線治療を施行した2群(X線単独療法群と化学放射線療法群)で、発現パターンの異なる遺伝子を探索した結果、359遺伝子で群別化することが可能であった。そこで、これをテストサンプルとして残りの7例について、この結果が適合するか否かについての検討を行った結果、1例を除いて、マッチングすることができた。 2)化学放射線療法を施行した14例の治療前の遺伝子発現と治療後の傍大動脈リンパ節転移との関連をクラスター解析し、転移を有する症例と有さない症例とを300程度の遺伝子で区別することが可能であった。
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Research Products
(6 results)