2005 Fiscal Year Annual Research Report
EPR効果に基づく活性酸素生成型高分子薬の固型癌ターゲティング療法
Project/Area Number |
17016076
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
前田 浩 崇城大学, 薬学部, 教授 (90004613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤池 孝章 熊本大学, 医学薬学研究部, 教授 (20231798)
方 軍 崇城大学, 薬学部, 講師 (20412736)
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Research Abstract |
(1)SMA-アントラサイクリンミセルの調製:既にドキソルビシンとスチレンマレイン酸コポリマー(SMA)ミセルの作成に成功しているが、さらに高性能のSMA-ピラルビシンミセルの大量作成を行った。これを用いて下記の動物モデルの評価を行って所期の結果を得た。 (2)PEG-ZnPP:ポルフィリン骨格にエチレンジアミンを結合し、アミノ基を導入した後、アミノ基反応性のPEG誘導体を反応させることにより、PEGプロトポルフィリンを合成した。得られたPEGポルフィリンに亜鉛を導入し、PEG-ZnPPを得た。各反応段階においては、赤外吸収、NMRと分子量測定(LC-MASS,MALDI-TOF-MASS)、UV/visible分光測定、光散乱測定装置による粒度分布の測定を行い化合物の同定を行った。 (3)SMA-ZnPPミセル作成と抗腫瘍効果:下記の担癌動物にSMA-ZnPPを投与し、腫瘍サイズの変化ならびに生存率を経時的に測定し、抗腫瘍活性を検討した。我々は既にPEG結合キサンチンオキシダーゼおよびD-アミノ酸酸化酵素が、その活性酸素生成により強力な抗腫瘍活性を示すことをみているが、PEG-ZnPPと他剤との併用効果の解析も行った。同様にSMA-ピラルビシンミセルとの併用効果についても検討した。また、後者のマウスでの強い制癌作用を確認した。さらに後者はウサギのVX-2腫瘍を肝に移植したモデルで検討したところ、5mg/kgで腫瘍の完全懐死を確認した。 (4)実験動物モデルでの検討:担癌動物モデルとしてS-180 sarcoma/ddYマウス、Colon 38 adenocarcinoma MethAおよびLewis lung carcinoma/C57マウス等のマウス移植系、DMBAによるFisherラットでの化学発癌モデル(乳がん)を作成し、抗癌活性,biodistribution, tumortargetingの実験を行った。 (5)SMA-ローズベンガルの作成:EPR効果と光増感作用を有するSMA-ローズベンガルを作成し、化学的性状を中心にin vitroでの検討を行った。
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Research Products
(3 results)