2005 Fiscal Year Annual Research Report
生体分子パスウェイ・ネットワークの定量計測技術と攪乱法の開発
Project/Area Number |
17017004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 隆司 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (90201326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住本 英樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30179303)
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Keywords | 遺伝子発現 / 蛋白質間相互作用 / リン酸化 / ユビキチン化 / 質量分析 / 定量 / FRET / 代謝物 |
Research Abstract |
1)遺伝子発現 酵母の全Zn2Cys6型転写因子をキメラ化してGeneChip解析を行なった。その結果、ChIP-Chip法よりも効率よく標的遺伝子を同定できることが分かった。 遺伝子発現の絶対定量法GATC-PCRの為に、高性能のプライマー設計アルゴリズムを開発した。 2)蛋白質間相互作用 蛋白質複合体の構成成分のストイキオメトリーを定量的に計測する為に、計測対象ペプチドをタンデムに連結した人工蛋白質を標準として用いる方法を考案した。更に計測対象ペプチドの両サイドの数残基を加えることで、標的蛋白質中におけるプロテアーゼ処理効率を反映させて、より正確な定量を可能にした。 3)蛋白質翻訳後修飾 eIF2αのSer-51のリン酸化をモデルに、脱リン酸化処理による非リン酸化型ペプチドの増加を計測することで標的部位のリン酸化を定量する方法を開発した。この方法をTAP精製したeIF2Bに適用して、細胞内全体のeIF2αのリン酸化レベルと複合体中のeIF2αのリン酸化レベルとをアミノ酸飢餓刺激の有無で計測し、モデルとよい一致を示す結果を得た。 4)代謝物の視覚化 大腸菌ペリプラズム結合蛋白質HisJを骨格とするヒスチジンナノセンサー蛋白質FLIPHisを開発した。予想外の結果として、HisJがサブmMのKdでGlnとも結合することが判明した。そこでHisとHisJの複合体のX線構造解析データに基づくドッキングシミュレーションを行いGlnの結合様式を予測した。この結果に基づいてデザインしたアミノ酸置換の導入によって、Glnに事実上殆ど結合しないセンサーを開発することが出来た。このセンサーを用いて、培地中のHis濃度の変化に応じた細胞質Hisの動態の観察を進めている。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Transcriptional activators in yeast2006
Author(s)
Titz, B., Thomas, S., Rajagopala, S., Chiba, T., Ito, T., Uetz, P.
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Journal Title
Nucleic Acids Res. 34
Pages: 955-967
Peer Reviewed
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