2006 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内現象をリアルタイムに可視化する技術と光で操作する技術の開発
Project/Area Number |
17017039
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
宮脇 敦史 独立行政法人理化学研究所, 細胞機能探索技術開発チーム, チームリーダー (80251445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 秀昭 独立行政法人理化学研究所, 細胞機能探索技術開発チーム, 専門職研究員 (80301779)
下薗 哲 独立行政法人理化学研究所, 細胞機能探索技術開発チーム, 基礎科学特別研究員 (40391982)
深野 天 独立行政法人理化学研究所, 細胞機能探索技術開発チーム, 研究員 (80373364)
筒井 秀和 独立行政法人理化学研究所, 細胞機能探索技術開発チーム, 研究員 (30392038)
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Keywords | 蛍光蛋白質 / バイオイメージング |
Research Abstract |
形質膜におけるK-Ras、H-Rasの活性化の時空間的制御を解析した。CFP-YFP FRETに基づくRasの指示薬RaichuのC末端にK-RasおよびH-RasのC末端を付加してK-Ras、H-Rasの活性化を可視化する指示薬を作製した。K-Rasは形質膜のラフト領域に代表されるmicrodomainに、H-Rasは形質膜の非ラフト領域に局在することから、それぞれ、ラフト領域、非ラフト領域におけるRas活性を可視化できると考えられる。細胞外のEGF(上皮成長因子)に添加により、ラフト領域のRas活性が、非ラフト領域のRas活性よりもより迅速に増強することが観察された。ラフト領域におけるEGF受容体および複合体のリクルートが推測される。以上の観察は、z軸方向の分解能を高めることによって可能となる。キセノンランプを備えた通常のwide-field顕微鏡の投光管の視野絞り位置に、DMD(digital micromirror device)を搭載したものを開発し、サンプルにおける照明のパターンを制御できるようにした。さらに縞投影(fringe projection technique)を組み合わせて、蛍光シグナルのz軸断層像を容易に取得できるようにした。実際には、three-step phase shift methodを採用して、通常の蛍光画像と断層像とを同時に観察できるシステムとした。レーザーを使う共焦点レーザー走査型顕微鏡観察と比べてより槌色の少ない、定量生の高いFRET観察が可能となった。
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