2005 Fiscal Year Annual Research Report
全長cDNAライブラリを用いたアピコンプレクサ原虫の比較ゲノム解析
Project/Area Number |
17018012
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 純一 東京大学, 医科学研究所, 助手 (20201189)
|
Keywords | マラリア原虫 / トキソプラズマ原虫 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
アピコンプレクサ門にはトキソプラズマ原虫、マラリア原虫などが属し、人畜の寄生虫として重要な位置を占めている。これらの原虫は、微細構造の類似性は極めて高く、マラリア原虫が脊椎動物体内では、肝臓細胞と赤血球に寄生増殖するのに対し、トキソプラズマ原虫は、マクロファージ系の細胞内で増殖し、神経系細胞にも感染する。そして、先天性感染時には、重篤な奇形を来す。我々は、これまでに熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、ネズミマラリア原虫(P.yoelii)、トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii RH株)について、オリゴキャップ法により全長cDNAライブラリを作成し、その解析を進めてきた。今年度は、マラリア原虫について、弱毒株を中心に4種類の全長cDNAライブラリを作製し、約2万のEST配列決定を行なった。さらに、昨年度作製したトキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii RH株)全長cDNA約1万クローンから、1300クローンを選び、全長シークエンスを行った。この結果得られたシークエンスを、公開された、トキソプラズマ原虫、マラリア原虫のゲノムシークエンス上にマップし、エキソン-イントロン構造を確定すると共に、発現遺伝子の転写開始点のマップを精密化し、Full-malaria(http://fullmal.ims.u-tokyo.ac.jp)上にて公開した。同時に、多数のESTについてもゲノム上の位置を決定し表示した。
|
Research Products
(1 results)