2005 Fiscal Year Annual Research Report
高精度比較ゲノム地図の作成と、それに基づいた比較ゲノム構造解析研究
Project/Area Number |
17018031
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
藤山 秋佐夫 国立情報学研究所, 学術研究情報研究系, 教授 (60142311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 正勝 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助手 (90323807)
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Keywords | 比較ゲノム / ゲノム地図 / ゲノム構造 / ゲノム進化 |
Research Abstract |
今年度は、B02斎藤班、B02黒木班、B05矢田班野口班員、豊田班友、韓国KRIBB等との共同研究で実施したチンパンジーY染色体の構造決定と比較ゲノム解析の成果をNature Genetics誌に投稿受理された(2006年1月1日オンライン出版のため、成果DBには未登録)。単一個体由来のDNA約12Mbの高精度配列を決定し、ヒトY染色体配列との塩基置換頻度を常染色体間での比較による数値と比較検討し、Y染色体の塩基置換頻度が常染色体のそれよりも高いことを確認するなどの成果を得た。その他の霊長類、哺乳動物ゲノム解析材料として、支援班石田班員から供与された細胞株を用いてオランウータンBACライブラリの構築を進めた。また、オーストラリア国立大学Gravesグループとの共同研究も進めており、カンガルー全ゲノムのBACライブラリ構築、X染色体特異的フォスミドライブラリの構築を進めた。また、基盤ゲノム菅野班の支援と東京医科歯科大学石野グループとの共同研究により、カンガルー精巣、卵巣、子宮膜、下垂体、脳から全長cDNAライブラリを構築した。また、カモノハシ全ゲノムBACライブラリの構築も進めている。 渡邉班員が担当しているシクリッドの多様化研究については、これまで言われていた色覚に加え、嗅覚も重要な位置を占めるという生態学的データーが報告されたことから、シクリッドの生殖的隔離の一因となる可能性のある嗅覚にも着目し、嗅覚受容体遺伝子の網羅的解析を行う第一歩としてBACクローン5株を単離した。これらのクローンについての構造解析を進めている。
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Research Products
(4 results)