2006 Fiscal Year Annual Research Report
小型魚類変異体に基づく脊椎動物遺伝子の網羅的機能比較解析
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17018034
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
川上 浩一 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教授 (70195048)
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Keywords | 分子生物学 / 発生遺伝学 / セブラフィッシュ / トランスポゾン / 挿入変異 / 転移酵素 / 遺伝子トラップ / トランスジェニック動物 |
Research Abstract |
1.メダカTol2因子がもつDNA塩基配列の機能解析を行い、転移に必要な最小シス領域の同定に成功した。 2.この成果をもとに、Tol2トランスポゾンベクターにスプライスアクセプター部位、GFP遺伝子あるいはGal4遺伝子、SV40ポリAシグナルを組み込んだ遺伝子トラップコンストラクトを構築した。また、hsp70プロモーター、GFP遺伝子あるいはGal4遺伝子、SV40ポリAシグナルを組み込んだエンハンサートラップコンストラクトを構築した。 3.これらトラップコンストラクトをゼブラフィッシュゲノムにランダムに挿入させ、GFPあるいはGal4を組織・細胞・器官特異的に発現するゼブラフィッシュ系統の分離、同定、系統化を行った。これまでにGFP遺伝子トラップ系統102、GFPエンハンサートラップ系統73、Gal4遺伝子トラップ系統129、Gal4エンハンサートラップ系統56を作製した。これらについて発現パターンの詳細な解析、トランスポゾン挿入部位の決定を行いつつある。 4.これらトランスポゾン挿入のホモ2倍体胚を作製し、解析することにより、計15系統の発生異常変異を分離した。これら変異においては、新規母性因子misty somite、核孔蛋白質nup214、翻訳延長因子eef21、転写因子cdc73、tcf7、GTP交換因子synembrynをコードする遺伝子の機能がトランスポゾン挿入により破壊されていた。 5.GFP及びGal4の組織・細胞・器官特異的な発現パターンとトランスポゾン挿入部位のデータベースzTrapを構築し,公開を開始した。
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