2007 Fiscal Year Annual Research Report
小型魚類変異体に基づく脊椎動物遺伝子の網羅的機能比較解析
Project/Area Number |
17018034
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
川上 浩一 National Institute of Genetics, 国立遺伝学研究所・個体遺伝研究系, 教授 (70195048)
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Keywords | 分子生物学 / 発生遺伝学 / ゼブラフィッシュ / トランスポゾン / 挿入変異 / エンハンサートラップ / 遺伝子トラップ / トランスジェニック動物 |
Research Abstract |
(1)Tol2トランスポゾン転移システムを用いて、ゼブラフィッシュにおいて遺伝子トラップ、エンハンサートラップスクリーニングを実施した。約500のGal4あるいはGFPを細胞・組織・器官特異的に発現するトランスジェニックフィッシュの作製を行った。 (2)心臓特異的にGFPを発現するトランスジェニックフィッシュを用いて、心臓の機能にミオシンリン酸化酵素が重要な働きをしていることを明らかにした。また、皮層の表面に存在するイオンのホメオスタシスに重要な細胞群特異的にGFPを発現するトランスジェニックフィッシュを用いて、これらの細胞の挙動を明らかにした。 (3)約200系統についてトランスポゾン挿入部位近傍のゲノムDNAをクローニングし、塩基配列決定を行った。さらに、これら系統のホモ2倍体を作製し、初期発生に重要な働きをしている遺伝子の変異を同定した。Tcf7遺伝子は、ヒレ形成におけるWntシグナルの伝達に重要であることを明らかにした。Synembryn-like遺伝子は、G蛋白質を介したシグナル伝達に重要で、色素胞形成に関わっていることを明らかにした。Parafibromin遺伝子は、筋肉細胞形成及びヒレ形成に必須であることを明らかにした。 (4)トランスジェニックフィッシュにおけるGFP及びGal4の組織・細胞・器官特異的な発現パターンとトランスポゾン挿入部位のデータベースzTrapに上記データを追加し公開している。また支援班の支援を得てこのデータベースの改良を行った。このデータベースを基に共同研究を推進した。
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Research Products
(38 results)