2009 Fiscal Year Annual Research Report
小型魚類変異体に基づく脊椎動物遺伝子の網羅的機能比較解析
Project/Area Number |
17018034
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
川上 浩一 National Institute of Genetics, 個体遺伝研究系, 教授 (70195048)
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Keywords | 分子生物学 / 発生遺伝学 / ゼブラフィッシュ / トランスポゾン / 挿入変異 / エンハンサートラップ / 遺伝子トラップ / トランスジェニック動物 |
Research Abstract |
(1) モデル脊椎動物ゼブラフィッシュにおいて、To12トランスポゾン転移システムを用いた遺伝子トラップスウリーニング、エンハンサートラップスクリーニングを実施した。平成21年度には、改良型酵母転写因子Ga14FFを細胞・組織・器官特異的に発現するトランスジェニックフィッシュ系統を約200系統新たに作製した。 (2) これらトランスジェニックフィッシュがもつトランスポゾン挿入のサザンブロットによる解析、インバースPCRによる解析を行った。約100のトランスポゾン挿入部位を決定し、ゲノム上にマップした。 (3) 発現パターンに関するデータ、及びトランスポゾン挿入部位近傍のゲノムに関するデータをゲノム支援班の支援により開発したzTrapデータベースにとりこんだ。このデータベースを基にして、国内外の研究者とトランスジェニックフィッシュ系統を用いた共同研究を活発に行った。 (4) 網膜の後方で特異的にGFPを発現するトランスジェニックフィッシュを用いて、Fgfシグナルが網膜の前方のアイデンティティを決定していることを明らかにした。 (5) ゼブラフィッシュ母性因子Mys蛋白質が、プロテインキナーゼAの制御サブユニットと直接相互作用し、ヘッジホッグシグナル経路を調節していることを明らかにした。 (6) ゼブラフノッシュfgf8遺伝子は広域に散在するエンハンサーにより、巧みに転写調節されている。To12を用いたトランスジェネシスにより制御領域の遺伝学的解剖を行い、これらシス制御領域を明らかにした。
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Research Products
(68 results)