2007 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム解析を基盤とした神経疾患の病因・病態機序の解明
Project/Area Number |
17019006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
辻 省次 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 教授 (70150612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 順 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10211252)
高橋 祐二 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00372392)
百瀬 義雄 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (30359624)
小野寺 理 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (20303167)
村山 繁雄 東京都高齢者研究福祉振興財団, 東京都老人総合研究所臨床科学研究グループ, 参事研究員 (50183653)
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Keywords | ゲノム / 脳神経疾患 / 遺伝子 / 遺伝学 / 脳・神経 |
Research Abstract |
多系統萎縮症は、小脳性運動失調、パーキンソニズム、自律神経症状をさまざまな組み合わせで発症する神経変性疾患である。多系統萎縮症は大部分が孤発性の発症であるが、最近になり、家族性多系統萎縮症の存在を見出した。これまでに家族性多系統萎縮症の連鎖解析を進めてきており、候補領域を見出しているが、家系のサイズが小さいために、候補領域を十分に狭い領域にまで絞り込めていない。そこで、家族性多系統萎縮症の病因遺伝子を明らかにすることを目的に、病理学的に診断が確定している家族性多系統萎縮症の剖検例について、剖検脳組織よりmRNAを抽出し、均一化cDNA libraryを作成した。このcDNAのlibraryに対して、次世代シーケンサーを用いた大規模resequencing解析を実施した。得られた配列について、NCBI RefSeq mRNAとの比較検討をしたところ、uniquely place beadsと判断される総塩基数が、10,641,680bp (mismatchが0-3の範囲で検討)で、この条件で検出されたSNPが7,545であった。今後、これらのSNPについて、これまでの連鎖解析で見出されている候補領域に存在するものについて、missense変異、nonsense変異など疾患の発症に関連する可能性のあるSNPについての抽出を行い、疾患発症に関連するSNPの絞り込み作業を行うと共に、今回のresequencingでカバーされていないcDNA配列については、補完的な塩基配列解析を進め、家族性多系統萎縮症の病因遺伝子の同定を進めていく。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Aprataxin, causative gene product, for EAOH/AOA1, repairs DNA single-strand breaks with damaged 3'-phosphate and 3'-phosphoglycolate ends.2007
Author(s)
Takahashi, T., Tada, M.,…Tsuji, S., Nishizawa, M., Onodera, O.
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Journal Title
Nucleic Acids Res 35
Pages: 3797-3809
Peer Reviewed