2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17019009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀之内 末治 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80143410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鮒 伸学 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70361574)
池田 治生 北里大学, 北里生命科学研究所, 教授 (90159632)
石川 淳 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 室長(研究職) (40202957)
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Keywords | Streptomyces griseus / ゲノム配列 / 二次代謝産物 / Streptomyces avermitilis / Nocardia farcinia / A-ファクター制御カスケード / チトクロームP-450 / コンビナトリアル生合成 |
Research Abstract |
(1)Flavanone, flavone, flavonolの生産系に合成カルボン酸を投与することにより、15種以上の「非天然型」フラボノイドの発酵生産に成功した。また、大腸菌と酵母の共培養によって、チロシンからイソフラボンへの発酵生産を達成した。 (2)S.griseusからのP-450酵素が、芳香環に付いた-OH基同士をアリルカップリングさせることを見出し、ゲノム上で隣にコードされたIII型ポリケタイド合成酵素RppAとともに、5分子のマロニル-CoAからペリレンキノン型メラニンの新規な生産系を構成することを証明した。また、S.avermitilisの保有する33種のシトクロムP-450を大腸菌で大量発現を行い、これらのうち13種の反応を確認することができた。 (3)N.farcinicaが生産するnocobactinの生合成遺伝子のうち、生合成のスターターとなるサリチル酸の生合成遺伝子(nfa6190)をS.avermitilisのクリーンホストに導入し、サリチル酸の生産に成功した。 (4)Nocardia属の形質転換法およびベクターを開発し、Nocardiaとして初めて遺伝子破壊に成功した。 (5)S.griseusのゲノム配列の決定を行い、アノテーションの結果、約7,000個の遺伝子を見出した。S.griseusゲノム上の約600個の転写因子のみからなるDNA microarrayを作製し、A-ファクター制御関連の遺伝子につき実験を開始した。 (6)A-ファクター制御に関し、5種の分泌プロテアーゼがAdpAレギュロンの構成員であることを明らかにした。また、A-ファクターシグナルのストレプトマイシン生合成への情報伝達経路の全貌を分子レベルで明らかにした。さらに、転写活性化因子AdpAの自己転写抑制機構を解明し、3箇所の結合部位によってDNAループを形成することでRNAポリメラーゼの接近を妨げることが判明した。
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Research Products
(17 results)