2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトゲノム構造解析ツールとしての高密度ゲノムDNAマイクロアレイの開発と応用
Project/Area Number |
17019014
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
井本 逸勢 (橘 逸勢) 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30258610)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
|
Keywords | アレイCGH / ゲノム一次構造異常 / 遺伝疾患 / 癌 |
Research Abstract |
現在の豊富なゲノム情報と資源のもとで、ヒト疾患のゲノム一次構造のhigh-throughputな検出ツールとして重要な、高精度・高感度のゲノムアレイの開発研究とこれを用いたヒト疾患のゲノム一次構造解析を推進し、以下の結果を得た。 1.実用レベルのゲノムアレイの作製 (1)ゲノムワイドなスクリーニング用高密度アレイ(MCG Whole Genome Array-4500)、(2)X染色体全体をカバーする高密度アレイ(MCG X-tiling Array)、(3)遺伝疾患診断用アレイ(MCG Genome Disorder Array)、(4)1p36領域の高密度アレイ(MCG 1p36 Contig Array)、ならびに(5)癌関連遺伝子を中心にした遺伝子特異的アレイ(MCG Cancer Array-800)の継続的な作製と改良を行った。特に、新たに作製した(2)、(3)については1コピーの変化の検出が可能なことなど精度の確認を行い、試料検体の解析を開始した。 2.ハイブリダイゼーション・解析技術開発 ラベリング法・蛍光色素の改良をはじめプロトコールの改良による精度向上・低コスト化、新規ハイブリダイゼーション装置による自動化・効率化を進めた。また解析ソフトの改良を行った。 3.ゲノムアレイを用いたヒト疾患におけるゲノム異常解析 本態不明の様々な疾患の病因・病態に関与する遺伝子やゲノム構造・機能異常の同定を目的に、上記ゲノムアレイ、特に(1)、(2)、(3)を用いて、既知あるいは本態不明の遺伝疾患を中心に潜在的ゲノム一次構造異常解析を進めた。コンソーシアムを組織することで、ゲノム異常の存在の示唆される遺伝疾患の検体収集を組織的に展開する体制を構築した。さらに、解析により新たに得られたゲノム構造異常を指標に、疾患関連候補領域を同定した(Hayashi et al.,Am J Med Jenet,2005)。また、解析結果からゲノムコピー数異常領域を同定していくうえでの基盤情報となる日本人におけるLCVの収集作業を進めた。 (4)ゲノムアレイを用いた応用解析法の開発: ゲノムアレイとMCA法とを組み合わせたプロモーター領域のメチル化異常解析やChIP法と組み合わせたChIP on Chip法の開発を進めた。
|
Research Products
(6 results)