2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトゲノム構造解析ツールとしての高密度ゲノムDNAマイクロアレイの開発と応用
Project/Area Number |
17019014
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
井本 逸勢 (橘 逸勢) Tokyo Medical and Dental University, 難治疾患研究所, 准教授 (30258610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
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Keywords | アレイCGH / ゲノム構造異常 / 先天異常 / 染色体 |
Research Abstract |
本態不明の様々な疾患の病因・病態に関与する遺伝子同定のため、ヒトゲノム一次構造のhigh-throughputな検出ツールとして重要な高精度・高感度の各種ゲノムアレイの開発研究と、これらを用いた主にヒト遺伝疾患のゲノム一次構造解析を基盤とする疾患遺伝子探索を推進し、以下の結果を得た。 (1)ゲノムアレイ作製と解析システムの整備 : 既に開発積みの各種アレイの継続的な作製および遺伝疾患用アレイ(MCG Genome Disorder Array, GDアレイ)のバージョンアップ開発と、これらの専用解析用ソフトのゲノムデータベースに連動した更新と運用をおこなった。 (2)ゲノムアレイを用いたヒト疾患ゲノム一次構造異常解析 : 羽田支援班との協力を継続して、全国22施設からなる臨床遺伝コンソーシアム内で多発奇形を伴う精神発達遅滞(MCA/MR)症例について重点的に展開した(現在約500例をバンクに登録)。収集された非特異的MCA/MR症例のうち、GDアレイ(一次解析)により核型正常の非特異的MCA/MR症例で結果の確定した449症例中48例(10.7%)にサブテロメアを中心とする微細ゲノムコピー数異常を検出した。GDアレイ陰性の401症例のうちゲノム異常の存在がより疑われる114例を対象にしたMCG Whole Genome Array-4500(WGアレイ, 二次解析)による二次解析を進めた結果、29例(25.4%)に病態と関連すると考えられる微細コピー数異常を検出した。これらをもとに臨床情報の照合、類似症例の収集を進め、疾患原因・関連遺伝子の同定作業を行った。 さらに、収集された症例について、表現型などの情報に関してCGHアレイ検索症例臨床情報データベースへの登録作業を進めた。
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Research Products
(5 results)