2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17019041
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
跡見 晴幸 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90243047)
|
Keywords | 超好熱菌 / Archaea / 遺伝子破壊 / 遺伝子発現 / 遺伝子導入 / プロモーター / マーカー遺伝子 / Thermococcus |
Research Abstract |
1.超好熱菌を宿主とした遺伝子導入系の改良:Pop-out recombinationを利用して同一宿主内で複数遺伝子が破壊できる系を開発した。この系を利用して、3種の遺伝子が同時破壊された株の取得に成功した。それぞれの単独破壊株で観察されなかった形質の変化が多重破壊株で検出され、本系の有効性が実証された。薬剤耐性に基づく遺伝子破壊系について、薬剤としてsimvastatinが高温環境で利用可能であることが判明した。Simvastatinは3-hydroxy-3- methylglutaryl-coenzyme A(HMG-CoA)reductaseの強い阻害剤である。HMG-CoA reductaseは、特に始原菌においてイソプレノイドの合成は細胞膜脂質の構築に必要であることから生命維持に必須である。そのため、simvastatinを用いてT.kodakaraensisにおける最小生育濃度を調べたところ、85℃において固体培地)では4μM、液体培地では1μMのsimvastatinで生育が完全に阻害されることが確認されて、今後の薬剤耐性に基づいた遺伝子破壊系の構築への利用が期待される。 2.超好熱菌内で利用可能な構成型・誘導抑制型promoterの探索と解析:我々はT.kodakaraensisのゲノム上に2,306個の遺伝子の内、2,226個の遺伝子の転写解析を行うことのできるDNA chipを作製した。異なる炭素源(アミノ酸、pyruvate、starch)でT.kodakaraensisを培養し、transcriptome解析を行ったところ、糖新生条件で強く転写される遺伝子、解糖条件で強く転写される遺伝子、双方で強く転写される遺伝子がそれぞれ複数同定できた。 3.遺伝子破壊系を利用して新規酵素、新規代謝系が多数同定できた。
|
Research Products
(6 results)