2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17019044
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
戸田 達史 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (30262025)
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Keywords | パーキンソン病 / 多因子病 / SNP / 病患感受性遺伝子 / 薬剤副作用 / オーダーメイド医療 / マイクロサテライト |
Research Abstract |
パーキンソン病(PD)は多因子遺伝性疾患と考えられ、家族性PDではα-synucleinやparkin遺伝子が発見されたが、患者の大部分を占める孤発性PDでは疾患感受性遺伝子は証明されていない。本研究では、疾患感受性遺伝子を同定すると同時にSNPと各薬剤への反応性、副作用との関連を明らかにしオーダーメイド治療法を確立する、ことを目的とし今年度は以下の結果を得た。 Illumina社HumanHap550アレイを用いて、PD患者1012検体、コントロール2573検体のSNP型を判定した。IBS検定、Multidimensional scalingにより、血縁者や非アジア人検体を除外し、患者988検体、コントロール2521検体で関連解析を行った結果、最も有意であったのは、α-synuclein領域のSNP(P=6.17x10^<-13>(trend mdel))であった。関連を認めた上位384SNPについて、replication実験を行っている。 268SNPsのスクリーニングから、α-synuclein(SNCA)が確実なPD感受性遺伝子であることを報告した。そのSNPsについて、ルシフェラーゼアッセイやEMSAをすすめたところ、SNP特異的に結合する蛋白の存在が考えられた。この蛋白の同定をめざす。 さらに34個の新たなSNPsをスクリーニングに追加し、calbindinl(CALB1)のSNPでP=7.1x10^<-5>の有意な関連を認めた。またこれらはSNCAのリスクアレルを持たない場合に関連が強く出ており、SNCAとは独立に効くものと考えられた。
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