2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17019051
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 健志 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00019671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田平 知子 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (50155230)
堀内 孝彦 九州大学, 大学病院, 講師 (90219212)
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Keywords | 一塩基多型(SNP) / SSCP解析 / 高精度アレル頻度決定 / ソフトウェア「QSNP lite」 / 胞状奇胎 / ゲノムワイドな確定ハプロタイプ / ゲノムワイドな関連解析 / 全身性エリテマトーデス(SLE) |
Research Abstract |
(1)windows上で独立に作動するSNP同定、アレル頻度定量解析ソフトウエア「QSNP lite」を開発した。これは、SSCP解析によるSNPタイピング及びアレル頻度決定とシークエンシングによるSNP配列の同定、確認を統合して行うものである。また、多数サンプルの解析を行うことを可能とするための実験手順の設定、キャピラリーアレイシークエンサーからのデータ管理等を行う機能を有している。実地使用で更なる操作性の向上を図っている。 (2)単一精子由来の胞状奇胎74試料のDNA(九州大学倫理委員会で承認済み)を用いて約28万個のSNPをタイピングした。これにより74セットのゲノムワイドな確定ハプロタイプを得た。これをもとに情報学的解析を行い、日本人ゲノムのハプロタイプブロック構造を決定した。また、関連解析を効率よく行うために不可欠なステップであるtagSNPの選定を行った。さらにこれらの結果と、HapMap Projectで統計的に推定された日本人集団のハプロタイプを比較し、同projectのデータの問題点を検討した。これらの結果を高度検索機能を有するデータベース「D-Haplo-DB」(http://orca.gen.kyushu-u.ac.jp)に集約し、公開した。さらに、種々のシミュレーションから、ここで得られたtagSNPを用いたゲノムワイドな関連解析を行った場合、約60%の確率で原因遺伝子を相関係数(r^2)0.8以上として検出しうることが推定された。この検出感度はHapMap国際プロジェクトでの感度より優れていると結論した。 (3)全身性エリテマトーデス(SLE)の要因遺伝子を探索する目的ですでに500例以上の患者サンプルを収集している。先行研究として約260サンプルから作製した患者群および対照群のDNAプールを用いて53候補遺伝子約300SNPsについて関連解析を行った。そのうち両群間のアレル頻度の差が最も大きかった3遺伝子については更にハプロタイプ解析を行い、頻度の違いが有意であることを確認した。
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Research Products
(6 results)