2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17020003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
徳永 勝士 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 教授 (40163977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 順 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (80301141)
宮寺 浩子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40361464)
本多 真 財団法人 東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 副参与研究員(研究職) (50370979)
慶長 直人 国立国際医療センター研究所, 呼吸器疾患研究部, 部長(研究職) (80332386)
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Keywords | SNP(単一塩基多型) / 疾患関連遺伝子 / ゲノムワイド関連分析 / パニック障害 / アルツハイマー病 / 2型糖尿病 / ナルコレプシー / 結核 |
Research Abstract |
本研究は、疾患グループを大規模なSNP解析によって支援する研究と、研究代表者らが独自に進める個別研究からなる。 SNP解析支援:パニック障害について、900K SNP arrayを用いた大規模なゲノムワイド関連解析(GWAS)タイピングを実施した。アルツハイマー病についても大規模なGWASタイピングの一部を分担、遂行した。また、IgA腎症のゲノムワイド連鎖分析のためのSNPタイピングを終了した。2型糖尿病については、連鎖分析から検出された候補領域において、非肥満糖尿病患者に関連する新規感受性遺伝子を見出し、マウスを用いた機能解析を行った。さらに、本研究によって整備された設備を利用して、C型肝炎のインターフェロンα/リバビリン療法への応答性に強く関連する遺伝子IL28Bを特定した。 個別的研究:ナルコレプシーに関しては、国際共同GWASによってTCRA(T細胞リセプターα)を新たな感受性遺伝子として同定した。また前年度に見出した新規感受性遺伝子CPT1Bは脂肪酸β酸化の律速酵素で、ナルコレプシー患者では血中アシルカルニチンが異常低値を示す場合が多いことを見出した。マラリアに関しては、マラリア抗原と結合して感染赤血球の凝集を起こすCR1遺伝子のプロモーター多型が脳性マラリア抵抗性と関連し、赤血球表面上のCR1分子の発現量にも影響を与えることを見出した。結核に関しては、ゲノムワイド連鎖分析によって5番染色体と感受性の連鎖が示唆され、さらに若年発症同胞対では17番および20番染色体と感受性の連鎖を検出した。また、SLC11A1と結核の関連に集団差が報告された背景として、アジア系集団とヨーロッパ系集団は異なるハプロタイプ構造を持つことを明らかにし、ハプロタイプ特異的な遺伝子発現の定量系を構築した。
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Research Products
(14 results)