2005 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病を中心とした神経系疾患の多型タイピング体制確立と応用
Project/Area Number |
17020004
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
桑野 良三 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (20111734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 哲典 新潟大学, 脳研究所, 助手 (60323995)
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Keywords | アルツハイマー病 / 脳神経疾患 / タイピング支援 / マイクロサテライト / SNP / ゲノムワイド / 相関解析 / 疾患感受性遺伝子 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大規模・高精密・高速ヒトタイピングシステム体制を確立し、「応用ゲノム」領域と密接に連携したヒト疾患のタイピング支援ならびにアルツーハイマー病を中心とした神経系疾患関連遺伝子の解析を行うことである。5CM間隔(811座位)で個別マイクロサテライト及びSNPによるタイピングを行った。 1.「基盤ゲノム」内の「タイピングセンター委員会」で承認された研究課題についての成果及び途中経過:(1)劣性遺伝性脳血管障害の家系解析および(2)脳血管障害の家系解析(東京大学)は現在進行中。(3)紀伊半島に集積するALS/PD等(三重大学)はタイピングが終了し、データを報告した。 2.「タイピングセンター委員会」設置前に依頼された研究支援:(1)家系を基盤とした神経変性疾患(新潟大学):6疾患96例。(2)地域集積性低身長の家系に基づく連鎖解析(新潟大):121例。(3)家系に基づく精神疾患の連鎖解析(国立久里浜病院):2疾患78例。これらの解析費用は、依頼元が一部負担して行った。 3.アルツハイマー病及び認知症関連遺伝子の同定:(1)罹患同胞対解析:晩期発症アルツハイマー病の罹患同胞対解析のために、合計56家系122人の検体を収集した。全症例について原因遺伝子(APP、PS1、PS2)並びにMAPT遺伝子の全エクソン(58エクソン)のDNAシークエンスを行った。晩期発症のためか、これらの遺伝子に異常は認めなかった。(2)相関解析:染色体10番の候補領域(60-107Mb)にある1315SNP(平均38kb)を用いて、アルツハイマー病1650例対照群1383例のタイピングを行い、日本人で初めて大規模タイピングによる感受性遺伝子の1つを発見した。(3)アルツハイマー病類似疾患の遺伝子診断(秋田大学、群馬大学、大阪市立大学)試料数:2疾患8例。(4)アルツハイマー病の大規模SNPタイピングは現在進行中である。
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